お小遣いの使いみち
学校の近くには一軒だけ店があります
文房具・洗剤・帽子などを売っています
幸はママに50円をもらうと店に行きます
年に三回くらいママがくれます
だから幸にとっては大切なお金です
お休みの日にそれを持って店に行きました
学年が違う人たちが何人かいました
店のお婆さんに50円を渡し「これします」
幸のお目当てはイチゴの形をした飴です
束になった紐を一本引っ張ります
お婆さんが「はずれだね」と引っ張った飴を取ってくれました
当たりは少し大きいのです
他の人たちがくじ引きをして
番号と同じオモチャをお婆さんに取ってもらっています
幸はそれを少し見てから外に出ました
紐を顔の上まであげると
イチゴの飴を口の中に入れてほうばります
飴の表面にはザラザラした砂糖の粒があります
学校の校庭に行き飴がなくなれば家に帰ります
シャボン玉も欲しかったなと思いながら
幸はいつもよりゆっくり歩いて家に帰りました
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幸は今でもイチゴが大好きです
味ではなく模様やアクセサリーが好きなのです
だからカーテンはイチゴの模様
キーホルダーもイチゴです
選んで手に取り
やっぱりイチゴが好きなんだなと
笑ってしまいます