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セーラー服って何だろう

祖父の家に一時的に住民登録を出してあったために

区域外から通学する事になった幸


もちろん制服はママが用意してくれました

前の学校はブラウスに上着というもので

セーラー服ではありませんでした

やせっぽっちな幸はセーラー服を着ると

首もとから鎖骨が見えるのが気になりました

お気に入りのベレー帽や少しつばの着いた

夏用の真っ白な帽子もありませんでした

セーラー服の襟の茶色の線とお揃いのリボンが

なぜかダサく思えました


それと共に幸をさみしくさせたのは

学校から帰れば町内に学校の生徒がいないこと

途中まて一緒に帰えっても

その先は一人です

転校生プラス異邦人になったかのようです


何よりがっかりしたのは体操部がない事でした

クラッシックバレエ教室に行きたくて

結ちゃんの家で真似事で踊って遊んだ日

お金がなくて習わせてもらえなかった幸は

中学校で体操部に入る事が出来て

心が躍る日々だったことでしょう

体操以外に他の部活に興味がわかず

どの部にも幸は入りませんでした

今でいう帰宅部です


やがて三学期が始まります

この学校での初めての試験である

学年末試験がありました

幸はいつも試験でドキドキすることはありません

前の学校では三百四十人ちゅう三百十番の

はちゃめちゃな成績でした

パパもママも幸の成績や勉強などは関心外で

幸は部活に遊びに学校の中庭にある

図書館で借りた本を読みふける楽しく忙しい日々

成績が恐ろしいほど最下位に向って

突き進んでいました

特に試験勉強をする事もなく受けた

学年末試験でしたが

テストの結果をもらって

「なにこれ〜?」

二百四十人ちゅう百二十番!

ちょうど真ん中ではありませんか

まったく何が起こるかわかりませんね、幸


部活をしなかった事?

帰宅して回りに友達がいなかった事?

商売屋でなくなり

バタバタした環境でなくなったこと?

以前の学校が勉強のレベルが高かったのか?

原因も要因もまったくわかりませんが

奈落の底からやや人並みになった

不思議な不思議な出来事が起きたことだけが

事実のようでした


幸 中学二年生も終わりに近づく頃です


──────────────

余談ですが

セーラー服を着ていた写真を見てみました

クラスメートもセーラー服の下にブラウスか

インナーを着ていますね

仕事帰りに出会う中学生はどうかな?

ブラウスとはいかないまでも

やはりセーラー服の下にインナーを着ています

うーん…そうかと思いながら

思春期の彼女たちのガラスのような心を

傷つけないようにチラリと見るのがやっとの

大人になった幸なのでした

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