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また転校?

パパがいなくなってから、わずか3ヶ月後

幸にとっては、変化と試練の時が訪れます

ママは郷里で生活することを選びます

それは幸にとって

3才から過ごした土地を去ること

そして転校を意味します

幸の母方の祖父もママも

郷里へ戻ったほうが良いと考えたようです

そして建て売りの一軒家を買います


クラスでは放課後

幸の送別会が行われ

仲良しの友だちと記念写真を撮りました

初夏の陽射しの中で微笑んでいる幸は

うれしそうにも見えます

学校生活が楽しくて

転校が別れだと思えず

最後のこの日も楽しい学校生活の

延長線上にありました


ママは残務処理のため

お兄ちゃんは地元の学校の手続きがあり

ママやお兄ちゃんより一足早く

祖父の家へ行くことになりました

幸にとっては生まれて初めての一人旅

ママは、祖父の家までの乗り物と

バス停を教えてくれました

電車に乗り駅に降りると

次はバスに乗らなければいけません


バスに乗り停留所の名前が

アナウンスされるのを

耳を凝らして聞いていましたが

何かおかしいことに気がつきます

祖父の家は町の中にあるのに

バスの窓から見える景色が

違う所へ向かっていると感じさせてくれます

その後も降りるはずの

バス停の名前のアナウンスはありません

とうとう終点に着きました

幸が涙を堪えて降車口まで行くと

運転手さんが幸の様子を見て

どうした?と声をかけました

幸はすすり泣きながら

降りるはずだったバス停の名前を言いました

ずっと前だな、折り返しだから

このまま乗っていくといい

と言う運転手さんに一番近い席に座りました


『中学二年生ですよ幸!泣かないで』

影の声である私が言ってしまうほど

世間知らずな幸

これからどうなるのでしょうね

パパ、幸を置いて

離れてしまうの早すぎますよ!


幸、中学二年生の夏休み前です


─────────────────

余談ですが、

バスの終点まで行ってしまった幸は

運転手さんの親切をバスに乗ると

時折思い出しています

辛いことも振り返れば

涙を笑いに変えることもできる

それを忘れなければ

歩き続けられるよ

幸、きっとね

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