英語教室のクリスマスと除夜の鐘
なぜか英語の塾へ行くことになりました
塾といっても成績をあげるための塾ではありませんでした
まだ小学校で英語の授業がなかった頃で
何のために行ったのかはわかりません
秋が深まりコンクリートの道は落葉が舞っています。
英語の塾の先生は外国人です
日本語はあまり上手と言えるものではありません
幸は田舎の近所の家でトーストとバター
外国人のような雰囲気とジョージという名前の男の子や
庭にいた背の高いおじさんを見ましたが
本物の外国人を知るのは初めてでした
先生はもちろん背が高くて鼻も高いのですが
鼻炎なのかいつもクシャミを何度も連続ですると
テッシュで鼻をちょっとクニュクニュします
そのクシャミの連続が何とも外国人らしく、ユニークです。
クリスマスの時期が近付いていました
塾でクリスマスをするので、簡単なプレゼントを
持って来るように言われました
ジュースとお菓子が出て、最後に輪になり曲にあわせて
歌いながらプレゼントを回します
曲が終わったところで回ってきたプレゼントが
自分の物になります
幸はこんな雰囲気や遊びがあまり好きではありません
受け取ったプレゼントを持って家に帰りました
その後、英語塾に行くのをやめてしまいました。
クリスマスが終われば大晦日が近づきます
大晦日にパパは日本酒をおちょこに入れて飲みます
ママは普段からお酒か好きではないのか飲まずに
パパのお酒のツマだけを作って出しています
幸は棚のきれいな赤色の飲み物が気になっていましたが
それを入れたガラスのコップが
テーブルにあったので飲んでしまいました
少し甘くて美味しかったのですが
顔が熱くなり体が急にだるくなりました
除夜の鐘が鳴る時間です、家族は神社に行こうとしていました
「幸、行くよ」とママが言いましたが
幸は体がだるくて横になって「私行かない!」と
真っ赤な顔で言いました
「あら!幸もしかしたらこれ飲んだのかも」とパパに言いました
「幸、ほら行くよ」と何度かママが言いました
「幸は酔っ払ったらしいな、ママ仕方ない。置いていこう」とパパは笑いました
みんながガヤガヤと出かけるのが、ぼんやりわかりました。
幸 小学校六年生の冬です
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クリスマスもお正月も好きではなかった幸
そんなものよりも田舎で凍った雪の上を歩いて学校に行ける朝の
太陽の光をうけてキラキラ輝く田んぼが好きだなと幸は今でも思います




