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子供の心は繊細

気がつけば田舎から引越していた幸ですが

否応なく新しい小学校での三学期が始まります

最初は学校までの道を覚えるだけで必死です

以前の学校に比べれば、田んぼ道を通らず

店や家がある道を歩くためか

距離は変わらなくても近く感じます


担任の先生もいけ好かない感じの男の先生です

休み時間になると、数人の同級生の男の子が

幸をからかって、ちょっかいをかけてきます

給食のパンも食べなれない味で

幸は食べられません

何とか食べようとパンをオニギリのように

丸く固めて口の中に入れますが

喉になかなか入っていきません

残すと注意されるので、そっとランドセルの中に

隠して持って帰ります

幸のランドセルはいつも乾いたパンの匂いが

充満していました


なかなか馴染めない学校へ行く事が

どんどん嫌になっていきます

学校なんて行きたくない!

言いたくても言えませんでした

ある日幸の様子に気がついた

パパが車で学校まで送ってくれました

幸はママよりもパパに似ていたようです

口数が少ないパパと幸は

何となく波長が合っていました


六年生になっても全く学校に馴染めない中で

運動会、遠足、スキー場での授業、

ホテルで洋食のマナー体験や

教頭先生と紅茶を飲む会などを経験しました

幸は教頭先生が好きというより

話してくれる事柄に興味を持ちます

教頭先生は、背が高くて白髪がよく似合い

優しい話し方をします

遠足では高山植物の名前を教えてもらい

紅茶の会では糸のついたティーパックを

カップの中で揺らした後に

スプーンにティーパックを乗せて手に持った糸を

巻き付けて最後まで出し切り絞ること等

ユニークな教え方を楽しみました


幸 小学校六年生です


────────────────

余談ですが

転校生は慣れるのに大変な事があります

新しく来た子に興味があって

何となくしていることでも

転校生にとっては

いじめられていると

感じることがあります

パパが学校まで送ってくれたこと

そんな小さな優しさや関心が

幸を救ってくれたことを付け加えておきます


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