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転生したらチート最強だった件について  作者: アン
第1章〜クリステーラ帝国〜
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1話 『魔法』の発動

ここは、所謂『魔法』が存在する世界。

空にはドラゴンやペガサスが飛び回り、森には魔物や魔動物が暮らしている。

そんな世界の【クリステーラ】と言う国に住んでいる、フィマリー・ウェッジロッテは、3歳の夏の日に唐突に思い出した。

自分が異世界…日本で生まれた柊由香利ひいらぎゆかり‘18歳’である事を。

転生直前、日本で言うところの神様と呼ばれる存在に会い『能力』を与えられていた事を。


そうして新たな伝説が始まる…


そんな訳がなかった。



記憶が戻ったところでフィマリー・ウェッジロッテ…私はまだ3歳。まだ言葉を喋って文字を書けたら凄いね、と言われるような年なのだ。当然魔法などは論外だった。しかし、私は小さい頃から好奇心旺盛だったらしく父の部屋に忍び込んでは本を漁っていたらしい。


たが、魔道書など普通の家にあるのか。と言う問題が出てくる。が、その辺は問題なかった。うちは男爵家…貴族は昔から魔術師や魔法騎士を多く輩出している為、魔道書や魔法書の一冊や二冊置いてあるのだ。

そこら辺は抜かりなく何処にあるか見つけて置いた。


今日も父の部屋に忍び込み魔法書を漁っているがこの本たちはまず文字が違った。普通の文字は読めるがこの意味不明な記号達はどう頑張っても解読出来なかった。

「これは…水なのかな?これは…火?」

3歳らしからぬ行動で親にバレないよう振る舞うのは意外と神経を使う。その為、私は出来るだけ一人でいる事を好んだ。

ずっと父の部屋にいるわけにもいかず、自室からスケッチブックとペンを持ってきて文字を書き写して部屋でも解読を試みた。


それを始めてから一ヶ月ほど経った頃…

「これが水で、これがこう言う意味だとしたら…【具現せよ 我が望むは 『水』】」

すると、

バジャバジャ

空からいきなり水が降ってきた。

「で、出来た…」

あまりに唐突でしばらく放心状況に陥ったが私は直ぐに他の魔法も試してみることにした。

「【具現せよ 我が望むは 『火』】」

ボォォォオ

「【具現せよ 我が望むは 『土』】」

ドサドサッ

「【具現せよ 我が望むは 『花』】」

パッ

…全部出来るとは。

他にも載っているがこの調子なら全部出来てしまうだろう。


「なにごとだっ」

大きな音に驚いたのだろう…従者が私の部屋にドアを蹴破って入ってきた。

「どうし、た……フィマリー様?」

それは驚くだろう。何しろ私の周りにはビシャビシャの水溜りや、焦げた絨毯や、他にも沢山ありとあらゆるものが散らばっていたのだから。

「…はっ男爵様に報告しなければ!」

暫くは目を見開いて私を見ていたが意識を現実に戻すと父に伝える為部屋を出ていった。

…さてどうしよう。ここままだとまずい、絶対に。

魔法で全部燃やす?

火事になる可能性が物凄く高い。却下

何処かに隠す?

隠す場所が無い。却下

窓から捨てる?

どうせバレる。却下

いっそ火事にしてなかった事にしようか?

まず考えが却下。

結局何も思いつかず従者に呼ばれついてきた父に全部見られてしまった。

怒られる、と思い目を瞑ったが、怒られる気配は無く、ゆっくりと目を開けると…

「マリー!凄いじゃ無いか。その年で魔法を使うなんて…天才だ!この子は勇者かもしれん」

えっ?

予想外の反応に戸惑うが父は浮かれ気分で母に報告しにいった。


これからどうなる。私。



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