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第50話 転移スキル検証

第50話 転移スキル検証




 今俺たちは預けてあったブルホースに繋いだブルホースの馬車に乗って、パンプキの街に移動中だ。

 冒険者ギルドの職員やアミラ達数名の冒険者たち、土木工事をしていた職人の一部など、大所帯での移動なので、俺たちの馬車もいつもみたいに、ブルホースにお任せでかっ飛ばして移動する訳にはいかない。

 操車の必要はないけど、他の者の目もあるので御者台にはミミとケルを座らせている。

 馬車の中には俺とリリアナだけだ。

 別に、ムフフ的な展開はない。

 って言うか、毎日一緒のベッドで寝てるけど何もない。

 本当に妹みたいな感じだ。


「リリアナ、今回の討伐で、新たなスキルを身に付けたみたいだ。少し検証をしてみたいと思う。ただこのスキルについては、今のところミミやケルにも内緒だ。誰にも話さないようにしてね」


「ジュン様、私は見てもよろしいのでしょうか?」


「まあ、検証するのに第三者の目は必要だしね。それにリリアナには隠し事はない。俺にとって、リリアナは唯一、心を許せる人だしね」


「えっ、心を許せる、女性ひとですか・・・。あ、ありがとうございます」


 なんか、リリアナの顔が少し赤くなってるけど、何か言い間違えた?翻訳ミスか?

まあいいか。


「しばらく俺の姿が消えるかもしれないけど、その際どのような感じになったか、俺の気配とか感じていてくれ。あと消えた後、念話が繋がるかどうかもね」


「了解です。お任せ下さいませ」


 転移スキルをどのように発動するのはマニュアルもないけど、魔法発動の時のようにイメージを固めて、転移スキルの発動をかけてみる。

 転移場所は、第二迷宮の地下12階から地下13階に繋がる通路の先。

 地下13階がなくなった後、地下13階のドームのような空間がしぼんで、大部屋ぐらいの空間になった場所だ。


 目の前に黒い壁が現れたと思った瞬間、パッと頭の中でイメージしていた場所が目の前に広がる。

ステイタスを確認するとSPが130消費されている。

 俺の場合、博愛神の加護があるから消費SPが少ないから130だけど、本来なら390。

 少なくとも、LV39以上でないと使用できないってことだな。

 SP枯渇を考えるとやはりLV40はないと、使えないって感じかもしれない。

 LV40の人とか見たことないけどな。

 A級冒険者とか、ニードリックマウス王国の剣聖や各聖スキルを持っていた団長クラスですらLV20台後半だ。

 この転移スキルを誰も使えないのは仕方ないのかもしれない。

 と同時に古代、それがどれほどの昔なのかは解らないけど、少なくとも邪竜との戦いとかの前の時代には、このレベルの人が普通にいたってことなんだろうな。


「ジュン様、聞こえますか?今、どちらですか?」


 俺があれこれ考え込んでいると、リリアナから念話が入った。


「あー今から戻る。俺が座っていた場所をそのまま空けておいてくれ」


 そう念話を返して、今度は馬車の中に戻る。

 馬車は移動中だったけど、きちんと元の席に戻れた。

 場所のイメージがしっかりできれば転移は可能みたいだ。

 消費SPは同じく130。


「ジュン様、今、ジュン様のお姿が消えていました。気配も消えました。念話が繋がったので安心しましたが」


「そうか。それで消える時には、何か変化があった?どんな感じで消えた?」


「えっと、一瞬のうちに気配も消えて見えなくなりました。事前に気配探知をかけていたので、消える瞬間もはっきり感じましたが、本当に突然、ぷっつりと」


「なるほど。じゃあ、今度は俺につかまってみて」


 そう言って俺が手を差し出すと、リリアナが俺の手を握った。

 その瞬間、転移スキルを発動、再び地下12階の先に転移した。


 リリアナは俺の手を握ったまま、馬車に座った姿勢のままで固まっている。

 俺は、転移の瞬間立ち上がっているので、リリアナを手で引き上げている感じだ。

 そのままリリアナを引き上げて抱きとめる。


「ジュン様、ここは、先程の副迷宮の内部ですか?」


「ああ、気がついた?地下12階から地下13階に降りる通路の先」


「ジュン様は、迷宮以外で転移をお使いになれるんですか?」


「そうみたいだね。詳しくは現在検証中だけど、こうして手を繋いでいれば一緒に転移も可能みたいだ」


 消費SPは160。

 一人の場合より30増えている。

 博愛神の加護がなければ、90ずつ増える感じか?

 何人まで転移できるのかも検証の必要があるな。

 転移LVが2に上がっている。


「この場所はギルドにも報告してないし、通路の先を俺の岩魔法で完全に塞いでしまえば、安全な空間になる。ここにコテージを出しておこうかと思うけどどうだろう?」


「えっ、はい。それはよいお考えかと」


 リリアナは、まだ少し頭が混乱しているようだ。

 ともかく俺はコテージを出して、通路を塞いだりして再度リリアナと手を繋いで、馬車に戻った。

 馬車は相変わらず、のんびりとしたスピードで進んでいる。


「まあ転移の件は、まだまだ検証の必要があるけど、今後のことを考えると安全な拠点ができてよかったと思う。ミミとケルには、コテージを出さなくても中に入れるようになったということにすればいいかな」


「ええ、そうですね。ジュン様のお力の秘密は、極力伏せておいた方がいいでしょう。この世界にとって大きな脅威とみなされるかもしれませんし」


「だよね。まあミミやケルも今後どうしたいのか、もう少し大きくなれば希望が出てくるだろうしね」


「恐らく、このままジュン様の奴隷として、一緒に暮らしていきたいと思っていると思いますが・・・」


「今は、自分達の力で生活ができないからね、それしか選択肢がないのかもしれない。勿論、リリアナも別のやりたいことができたら相談してね」



 その後、ニードリックマウス王国の迷宮地下20階の転移水晶に場所にも転移してみた。

 転移した後、気配を探ると間違いなく、ニードリックマウス王国の迷宮の地下20階だ。

 消費SPは同じく130。

 距離には関係ないみたいだな。

 今度は、リリアナを連れて、同じく地下20階に転移をする。

 SPの消費は、人数のみに依存しているようだ。


 スキルレベルが3に上がって、転移の発動もスムーズになった。

 一瞬の思考で転移完了だ。


 他のスキルのように、この転移スキルも上位変化するんだろうか?

 それとも、これが上位スキルなんだろうか?

 その辺りも、古文書にも記載されていなかったので不明だ。


 そう言えば、念話スキルもLV5のまま上位変化らしいものがない。

 でも、固有スキルが増えたんだよな~。

 一応、固有スキルとして習得した鑑定は、念話スキルのある探知系のスキルみたいだし。

 学習スキルも、固有スキルの与奪に変化したし。

 もしかして、古代スキル系の上位変化が、固有スキルかなのかな?

 その辺りも推察に過ぎないな。

 検討するにも比較検討する情報がないし、考えても仕方ない。


 馬車の中でいろいろとスキルの検証や、アイテムボックスの中身の整理などをやっていたら、あっという間にパンプキの街に戻った。

 予定通り、半日ほどかかったようだ。

 ちなみにリリアナは、途中で馬車の中に座っていても暇なので、料理をしておきますってことで、コテージに転移で連れて行った。

 何かあれば念話で連絡がつくし、問題ないだろうってことで。


 パンプキの街に戻ってからが、少し大変だった。

 アミラが俺たちを、領主館(アミラの実家)に連れて行こうと言うのを丁重にお断りするのが大変だったし、この街で最初に会った、冒険者ギルドのギルドマスターにつかまって、いろいろ話を聞かれたり、冒険者ランクの昇級の件でも、真実の板の情報から、俺のS級昇格を強く勧めて来たけど、アミラに説明したとおり今後のことも考えてA級に止め置いてもらうことを納得して貰って、ミミとケルを冒険者ギルドの支部としては異例の判断ではあるけど、B級昇格をさせてなどなど、諸々の手続きなど続きそうなので、数日はこの街に留まる事を約束して、やっと借りる約束をしていた、冒険者ギルドの職員宿舎に戻ったのは、すっかり日も暮れた頃だった。


「ミミ、ケル、お疲れ様。それじゃあ、ちょっと俺につかまってくれるか」


 そう言いながら、リリアナと一緒にコテージの中に転移した。


「あれ?ジュン様、コテージを出さなくても中に入れるようになったんですか?」


「うん?ああ、そんな感じ。職員宿舎よりもこっちの方が生活がしやすいからね。お風呂もあるし」


 最近、温泉に嵌っているミミには異存はなさそうだ。

 入口は塞いでるし、元々窓はついてないから場所の特定はできないだろう、多分。


「それでは、ジュン様、先に夕食にしましょう。ミミ、手伝って下さいね」


 その日は、リリアナの手の込んだ夕食をたっぷりと食べて、のんびり温泉に入り、いつものようにぐっすり就寝した。


応援コメントありがとうございます。

いつも励みにさせて頂いています。

個別にお返事できずに済みません。


いろいろご意見はあるでしょうが、稚拙ながら

両方の作品とも書けるところまでは書いておきたいとの

思いがあるので、双方を書かせて頂ければと思います。


只でさえ筆が遅いのに申し訳ございません。

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