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第45話 パンプキ第二副迷宮

今日も、この話を読んで頂いてありがとうございます。


細かな設定で整合性が取れてないかもしれません。

誤字脱字も多いかと思います。

雰囲気で読んでいただけたらと思います。

第45話 パンプキ第二副迷宮




結局、俺はこの街の緊急クエストを受けることにして、そのまま副迷宮に向かった。

副迷宮までは半日ほど距離があるということなので宿舎の方は、街に戻ってから借りる予定だ。

教えてもらった街道をブルホースに繋いだ馬車に乗って爆走して数時間後には無事到着した。

ちなみにこのブルホース、ミミやケルのレベリングの際に一緒に魔物と戦わせてたら、レベルアップした。

魔物であってもレベルアップするんだってこと、当たり前なのかもしれないけど自分で試してみてびっくりした。

ともかく、そうやってレベリングしたおかげで、知能と体力がアップして通常のブルホースと比べて移動速度が格段に上がった。

手綱なしで走ってくれるのも地味に便利だ。

その内、言葉も話せるようになるんじゃないかって気もする。


途中、索敵に引っかかった魔物は、ミミとケルの経験値に消えてもらった。

あとブルホースもそれなりに活躍している。

俺とリリアナは後方支援だけど、ほとんど支援は必要ない。

今ではミミとケルの攻撃も安定している。

特に、ミミの長距離精密射撃は流石だ。

俺が与奪スキルで弓術のレベルをアップさせたのも大きいんだろうけど、以前武器屋の親父さんが言っていたように、気配察知のスキルを付加してやったら急激に伸びた。

今では弓術LV5だ。

武術系のスキルはLV3までしか付加できないので、それ以降のLVアップはミミ自身の能力のお陰だ。


ケルの方は、結局格闘術をメインに習得することにしたようだ。

さらに、気配察知、気配遮断など隠密系のスキルも身につけようとしていたので、そっち系統のスキルを付加してやった。

これで黒装束を着こんだら、忍者の完成だ。

体術、ナイフ、毒などアサシン系に育っていくのかもしれない。

さらに元々光魔法も使えたので、回復魔法も使えるし要人護衛としてかなり優秀かもしれない。


ともかく、そんな二人と一頭を鍛えながら、目的の副迷宮に到着した。



副迷宮入口には、小さな小屋が建っていて、そこに何名かの人と、入口付近には岩や木を積み上げている獣人の姿もみえる。

熊族らしく、こういった力仕事には向いているのかもしれない。


「済みません、パンプキ冒険者ギルドで緊急クエストを受けて来たものなんですが」


俺はそう言いながら、B級冒険者カードを入口付近にいた人に見せた。

B級カードの効果は高いようで、最初、若干不審者を見るような眼をしていた人たちの顔に一斉に安堵の表情が浮かぶ。


「おお、これはこれは。B級冒険者のパーティーの方々に来ていただけるとは。本部からの依頼でしょうか?」


「あー、いや。俺たちはニードリックマウス王国の方から来た者です。パンプキの街に寄ったら、緊急クエストが出ていると聞いてやってきました」


「それは、何ともありがたいことです。スタンピードが起きた時に、かなりの数の高ランク冒険者はニードリックマウス王国の方に戻ってしまって、現在残ってくれている高ランク冒険者の人は、周辺の魔物討伐に散ってくれています」


「周辺部の処理は、そっちの方々にお任せして、俺たちは大元の、迷宮内部の魔物の数を減らしておこうかと考えて来たのですが、中に入れますか?」


「えっ?この迷宮に入るんですか?入口の奥の方には、今もかなりの魔物が外に出ようとかなりの数出てきています。今は隙間から遠隔攻撃で処理しているので対処できていますが、内部に入るのは危険です」


「まあ、無理そうならすぐに引き返して来ますが、取り敢えず様子を見に行ってみます」


「そうですか。自己責任ですのでこれ以上お止しませんが、無理しないで下さい。こうして入口を塞げば、数年は持ちますし、定期的に入口の補修と間引きをすれば、十数年は大丈夫なので。」


「ちなみに、この副迷宮の探索はどれくらい進んでいるんですか?」


「こちらの迷宮、パンプキ第二副迷宮と呼んでいますが、探索は全く進んでいません。迷宮ができてからすぐに入口を塞ぐ方策がとられてそのままです。ここから東の方に行った場所にある第一副迷宮の方は、地下9階まで探索が進んでいます。あちらは定期的に冒険者などが入っています」


「なるほど。それじゃあ、この迷宮の内部に入った者はいないんですね?」


「はい。ただ、この迷宮から出てくる魔物は、ホーンラビット、ボアー、ゴブリンそれとそれらの変異種です。変異種と言っても単体ではそれほど強い訳ではありませんが、何といっても数が多いので。繁殖率が高いのが特徴ですね」


「まあ、その辺りは潜ってみればわかりますね」



心配そうな顔をした作業員たちの間を抜けて、入口の最奥部に何とか入りこんできた。

最奥部までは、一気に移動できないように、上下左右に狭い空間を作り込んでいる。

最奥部には、木の枠で格子みたいなものを作っている。

この分も迷宮内部なので死体とかは見当たらないけど、本来は、この最奥部の格子を置くためにも大きな犠牲を払っているんだろうし、格子の先にも本来は、魔物の死体が溢れかえっているはずなんだろう。

今は、全て迷宮に吸収されて血の後すら残ってないけど。


ともかく最奥部には、入口で言われたように魔物がこっちに向かって飛び出してくるような勢いでぶつかっている。

俺たちは、入口付近の魔物をサクサクと瞬殺して、俺がサクサクと死体を収納して、サクサクと迷宮の中に入って行く。


エンカウント率100%。

ともかく倒した端から、迷宮の奥から魔物が沸いてくる。

出てくるのは、低レベルの魔物だ。

気配察知で下層入口を探るけど、魔物の数が多くてそれどころじゃない。


ともかく今は数減らしだ。

迷宮内部は、そんなに複雑ではないけど、一本道ではないので、枝道に入る際には、残りの通路に土魔法で壁を作って、迷宮内部で挟みうちに合わないように注意しながら進んだ。

地図がないし、気配探知でも下層への通路が不明確だし、どの道この迷宮を攻略しようと思えば、上層階の魔物の数は減らしておかないと、移動の度に面倒なことになりそうなので、取り敢えず、殲滅作戦でいくことにした。


俺のアイテムボックスの収納制限がなくてよかった。

上手くいけば、今回のクエストで、ミミとケルもB級昇格できるかもしれない。

それくらいの数の魔物を狩っていると思う。


ちなみに、俺とリリアナは全く経験値が増えない。

出てくる魔物のレベルが低すぎて、経験値の足しにもならない。

それでも、ミミとケルだけに処理させると、時間がかかるので、俺とリリアナも無双している。

途中、ランチ休憩を挟んで討伐しまくって、ほぼ地下1階のマッピングは完成した。


大体1㎞四方の大きさみたいだ。

これまで入ってきた、各王国のメイン迷宮と比較すると、かなり小さい。

実際、魔物とのエンカウントがなければ、入口から地下2階への通路まで数分で到着する。


取り敢えず、地下2階への通路部分には土魔法で封印してるし、地下1階での新規の魔物の発生はない。

まあ、倒した魔物の死体は全て回収しているから、迷宮内部での魔物のリボーンシステムが働いていないのかもしれないけどね。

その辺りは、明日また検証予定だ。

今日は、一旦外に出る予定だ。

誰も入ったことのない迷宮から野営の準備もしてなさそうなパーティーが夜になっても戻らなかったら、変に心配させちゃうかもしれないしね。



俺たちが外に出ると、俺たちが中に入る時に対応してくれた、冒険者ギルドの職員さんが出迎えてくれた。


「これはこれは。無事に戻られましたか。心配しておりました」


「どうも。取り敢えず、地下1階部分だけ探索してきました。マッピングも済んでいます」


「おー、そうですか。その情報は、パンプキ冒険者ギルドの方で買い取らせて頂きたいのですが、如何でしょうか?」


「いいですよ。取り敢えず、明日以降も探索予定なので、地下2階以降も探索できた部分まで情報を開示したいと思います」


「それはありがたい。それでは今夜は、ここに野営される予定ですか?」


「そのつもりです。皆さんはこちらに野営されているんですか?」


「ええ。しばらくはこの場所の監視が必要ですし。迷宮入口を塞ぐための工事も必要なので職人たちも泊まっています」


「その工事がどの程度残っているのか解りませんが、一応、俺たちはしばらくこの迷宮の攻略を続けるつもりです。場合によってはこの迷宮の危険度はかなり下がるんじゃないかと思っています。もしかしたら、入口を塞ぐ工事は不要かもしれませんよ。仮に、俺たちがこの迷宮を攻略完了したら、この迷宮は消滅するんですか?」


「過去に攻略された迷宮の記録によると、迷宮攻略が完了してダンジョンコアがなくなった迷宮は、攻略完了後その迷宮が存在していた期間は存在するそうです。ダンジョンコアがなくても、迷宮自体が周囲の部分と比較して魔力貯まりが濃い場所なので、ある程度の魔物が発生するそうです。ただし、コアがなければ、魔力が濃縮することはないので、出現する魔物の種類や数、レベルも低いものになるそうですが」


「では、俺が攻略を完了しても問題はない訳ですね」


「それは勿論です。寧ろ積極的に攻略をお願いしたいほどです。ご存知かもしれませんが、アサドング王国では、王家の方策で他国のように、あまり積極的に迷宮攻略を行ってきていません。従って、現在確認されているだけで、王国内には6つの副迷宮があります。その内2つがパンプキ周囲にあるので、この辺りはフィールド上も魔物の森化が進んでしまって、人が住みにくい地域なのです。現在のパンプキ領の領主である伯爵家は積極的に魔物討伐を進めていますが、それでも人手が足りません」


「そう言う事情なら遠慮なく、迷宮探索をやらせて貰いますよ。取り敢えず、5日ほど迷宮内に籠って攻略を続けてみたいと思います。幸い、迷宮内での野営セットを持ってきていますので、今夜から潜ります。一応、そのことを冒険者ギルドの方に伝えて頂けないでしょうか?もしかしたら、皆さんがここで待機する必要もなくなるかもしれませんし」


「承知しました。それでは、明日の朝、支部に戻って相談してみます。取り敢えず5日間こちらの方に待機しておきます。」



俺としては、コテージを人前で出す訳にもいかないし、迷宮内にいる魔物がさっきのレベル程度なら、コテージの中に入ってしまえば安全だからね。


迷宮内に戻って、再度探知をかけてみたけど、やはり魔物の発生はなさそうだ。

マッピングの途中で見つけた、行き止まりになった広めの空間があった場所に戻って、コテージを出して、その日の探索を終了した。

勿論、お風呂も出して温泉のお湯も出しておいた。


一日頑張って入る温泉は格別だなぁ。

俺の隣で、相変わらずリリアナが蕩けるような顔をしてお湯につかってるし、最近はミミも温泉に嵌ったようで、リリアナの隣で温泉を楽しんでいる。

ケルも定位置である俺の隣に腰をおろして、ホーっとした顔をしている。

まあ、この入浴タイムが俺たちのまったりタイムになっている。

スタンピードが発生した迷宮の中で野営していて、こんなにのんびりしていていいのかって感じもするけど、俺のコテージ内部は王都の城壁の2倍以上の強度があるしね。


お風呂上がりには、俺の氷魔法でキンキンに冷やしたミルクを飲むのが俺たちのマイブームだ。

勿論、腰に手を当てて、胸を張って一気に飲むのが正式な作法だ・・・。

って言うか、俺がそうやって飲んでたら、自然3人も同じように飲むようになった。

まあいいか。

その方が、冷たさが全身に回る感じがして、よりおいしいし。

ちなみに、フルーツ牛乳やコーヒー牛乳はない。

コーヒー自体、この世界にないみたいだし、フルーツ牛乳は自作しようとしたけど、単に牛乳にフルーツを混ぜただけでは、スムージーっぽくなってしまって断念した。


お風呂上がり、就寝までは各自自由時間だ。

と言っても、3人は魔法の訓練を日課にしている。

魔法は単にスキルレベルが高いだけでは意味がないみたいだ。

使いこなした分だけ、発動時間が短くなったり、威力も増すし、少しずつでも魔法スキルレベルがあがる。


ちなみに、リリアナは光魔法と風魔法のダブル。

ミミは風魔法、ケルは光魔法を習得している。

リリアナは光魔法がLV5に達しているので、その内上位スキルにレベルアップするかもしれない。


ケルは、探知系の内、探索、魔力感知、気配遮断をスキル付加してやっている。

今回、この副迷宮内で宝箱や、罠などがあるようなら、解錠や罠解除のスキルも与えて探知系のスペシャリストにするつもりだ。

本人もそれを望んでいるみたいだしね。


ちなみに、探知系の古代スキルである念話スキルは、リリアナにだけ付加している。

ニードリックマウス王国で貰った、古代遺跡アイテム《アーティファクト》のフォンブレスレットは、ミミとケルに装備させている。



今日の時点で、俺たちのステイタスはこんな感じだ。

そうそう、アクセサリーを3人に身に着けさせたことで、3人の姓が、俺の姓であるミソラに変わってる。

姓の部分は、名前と言うより所属的な意味合いが強いのかもしれない。


名前 ジュン・ミソラ

年齢 15歳

種族 人族

所属 A級冒険者

LV  33

経験値 6655

HP 1290

SP 1290

筋力 430

防御 430

回避 430

敏捷 430

知恵 630

精神 630

幸運 630

固有スキル 与奪、鑑定

スキル 

【武術系】

剣神LV2、槍聖LV5、斧聖LV5、弓聖LV5、盾聖LV5、格闘聖LV5、投擲聖LV5

【魔術系】

聖魔法LV5、闇魔法LV5、炎魔法LV5、氷魔法LV5、嵐魔法LV5、岩魔法LV5

【防御系】

物理耐性LV3、精神耐性LV3、魔法防御LV4、毒耐性LV3、麻痺耐性LV3、回避LV4

【生産系】

鍛冶LV5、錬金LV5、彫金LV5、調合LV5

【探知系】

索敵LV5、魔力管理LV5、隠密LV5、鑑定LV5、鍵創造LV5、罠創造LV5、念話LV5

【生活系】

調理LV3、縫製LV3、清浄LV3、関数LV3、会話術LV3、解析LV5、学習LV5

【統治系】

権威LV3、指導LV5、鼓舞LV3、修練LV5

加護 博愛神の加護

補正 異世界(言語、無詠唱、アイテムボックス)



名前 リリアナ・ミソラ

年齢 15歳

種族 兎族

所属 B級冒険者

LV  24

経験値 4115

HP 240

SP 240

筋力 69

防御 43

回避 66

敏捷 91

知恵 79

精神 78

幸運 100

スキル 剣将LV2、光魔法LV5、風魔法LV3、探索LV5、念話LV3、料理LV4

補正 兎族(聴力)、隷属ジュン、幸運のコルセット(幸運+50)、指輪(毒耐性、麻痺耐性)、ミスリルリング(アイテムボックス拡張)



名前 ミミ・ミソラ

年齢 11歳

種族 ダークエルフ族

所属 C級冒険者

LV  14

経験値 2990

HP 140

SP 140

筋力 59

防御 52

回避 41

敏捷 47

知恵 58

精神 53

幸運 105

スキル 弓術LV3、風魔法LV3、探索LV5、料理LV3

補正 ダークエルフ族(探知)、隷属ジュン、幸運のコルセット(幸運+50)、指輪(麻痺耐性)、フォンブレスレット(念話)



名前 ケル・ミソラ

年齢 11歳

種族 ダークエルフ族

所属 C級冒険者

LV  14

経験値 2890

HP 140

SP 140

筋力 36

防御 41

回避 61

敏捷 77

知恵 70

精神 71

幸運 60

スキル 格闘術LV3、光魔法LV3、探索LV3、魔力感知LV3、気配遮断LV3

補正 ダークエルフ族(探知)、隷属ジュン、指輪(毒耐性)、フォンブレスレット(念話)


ランキング(?)的には、そこまで上がってないようですが、

ブックマークや評価など増えている感じで、

心優しいコメントなども頂いているので、続けて書いています。

楽しんでいただけたら幸いです。

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