迷宮探索の壁
ともかく、地上に出てそのまま王都に向かう。
預けていたブルホースは大人しく待ってたようだ。
俺たちの姿を見つけると、放牧場から駆け寄ってきたところをみると、俺たちのことを主人と認めてるのか?可愛いやつだ。
馬車では半日ちょっと、朝出て夕方遅くに到着する距離を、
俺とリリアナを乗せたまま爆走して3時間ちょっとで到着してくれた。
それでも乗り心地は悪くない。
途中魔物にエンカウントされそうになっても、爆走してるから魔物が寄ってくる前に通りすぎる感じだ。
どうせ王都で宿に泊まらなきゃいけない時間帯だし、久しぶりにブルホースと一緒に野宿することにした。
ブルホースも満足してくれたようだ。
翌日、王都に入りそのまま冒険者ギルドへ。
素材をいくつか買取して貰いながら、冒険者カードを更新。
「ジュン様、A級昇格受験資格に達しています。リリアナ様もB級昇格試験受験資格に達しております。それから、素材買い取り額は、全部で金貨45枚となります。今回A級魔物の素材がいくつかありました。特に、サンドワームの牙と、サンドスコーピオンの針は、調合素材としてかなり高額で取引されていまして、クエストの達成報酬も含まれております。これらは、大大陸の南端のピアフォール王国の大砂漠地帯に行かないと手に入らないので、なかなかクエスト受諾してくれる冒険者がいなかったものですから。」
「A級昇格試験と言うと?あとB級昇格試験は先週行われたばかりですが、次回行われる予定は決まっているんですか?」
「A級昇格試験の方は、基本、貴族の護衛ないし、貴族からの難易度の高い依頼がそのまま試験課題となります。A級冒険者になりますと、王宮や貴族との接点が多くなりますし、普段のクエストも基本的に貴族からの指名依頼が多くなりますので、貴族に対する対応が必須になります。いずれにせよ、詳しい説明はギルド幹部の方から行わせて頂きます。あと、B級昇格試験の日程ですが、現時点で未定です。受験志望の人数が集まり次第というう感じです。通常3名集まると開催されます。現時点では、まだ申し込みがないので。」
「B級昇格の申し込みの方は取り敢えず受付しておいてください。しばらくはこの国に滞在予定ですので、日程が合えば受験をお願いします。俺のA級昇格試験の説明の方は、どうしたらいいんでしょうか?それも申し込みが必要でしょうか?」
「そちらの方は、あっ、来ました。あちらの職員から説明があります。今、お時間大丈夫でしょうか?」
「こんにちは。はじめまして。私は、当ギルド総務部主席官のマークマイヤーと言います。ジュン様ですね。今、お時間よろしいでしょうか?」
受付のお姉さんと話していると、後ろから声をかけられた。
「ええ。大丈夫です。彼女、リリアナは俺のパーティーのメンバーですが同席しても?」
「勿論です。それでは、静かな場所がいいでしょうから、2階の小会議室の方へご案内します。こちらへどうぞ。」
そう言って、先導するように案内された。
年齢は43歳。人族だ。LVをチェックすると23。スキルは剣術だけど、物腰からするとかなり上位の剣術スキルだろうな。元冒険者なんだろうか。
丸テーブルに7脚の椅子が置いてある、10畳ほどの部屋だ。
入って勧められた場所に腰を下ろす。
「改めまして、ジュンさん。先週B級昇格されたばかりだとお聞きしましたが、もうA級昇格受験資格を得られるとは、凄いものです。」
「俺の場合、B級昇格試験資格は随分前から持っていたんでそのせいでしょう。ところで、俺はあまり冒険者のランクには興味がなかったんですが、A級と言うとどのぐらいの人数がいるんですか?」
「興味がなかったとは?まあ、確かに、初級、中級レベルの冒険者には、冒険者ランクは冒険者の皆様にお願いしている依頼内容のランクの目安と言う役割が大きいのですが、高ランク冒険者になりますと、それ自体が身分保障になりますし、指名依頼の際の依頼料に大きく関わってきますので、意味が大きいかと思います。」
「俺の場合、指名依頼とかは興味ないけど、迷宮に入る際にランクが高い方がいいという話を聞いて受けることにしたんです。」
「なるほど。確かに、迷宮への入場。特に他国の場合には、細かくランクを制限しているところもあります。ニードリックマウス王国では迷宮が1つだけですので、ランクによる制限は付けていないですけどね。確かゴードン王国もそれこそF級冒険者であろうと、ポーターであろうと入場できるようですが。」
「いずれにせよ、ランクによる制限で入れないという事態は避けたいし、受験して貰えるものなら取っておきたいと思ってます。」
「ああ、それからA級冒険者の人数ですが、現在、当ギルドに所属しているA級冒険者は11名です。A級冒険者の場合、各国のギルドに所属するのが通常ですが、特に所属しなくても問題ありません。ただ私が把握している限り、フリーのA級冒険者の方と言うのはいらっしゃらないようですが。あと、A級冒険者になりますと、各国の王宮騎士へ無条件で士官でき、準男爵の貴族位を綬爵することもできます。平民から貴族になれるので、多くのA級冒険者はある程度の資産と経歴、実績を残したら冒険者を辞めて王宮に入る人がほとんどです。そう言う訳でA級冒険者の数は、各国ともに大体10名前後です。勿論、中には冒険者ギルドに残って、ギルドの幹部となっている人も多いですよ。その場合、完全に冒険者を辞めている訳ではないですが、資格維持の討伐回数が不足しますので、降格する前に辞める方がほとんどですが。」
「なるほど。」
「ジュンさんは、人族でその若さでA級昇格の受験資格を得られるほどですから、もしかしたら、迷宮探索の壁を越えられるかもしれませんし、是非頑張って頂きたいと思います。」
「迷宮探索の壁?」
「ええ、そうです。ご存知かもしれませんが、ニードリックマウス王国の迷宮だけでなく、迷宮探索の最深到達階層は現在のところ地下16階です。尤もそれも数十年前に到達した記録が残っているだけで、現在ニードリックマウス王国では、地下15階を越えた人はいません。当ギルドに所属している剣将のジブリードさんでさせ、当国の迷宮の15階のボス戦は避けています。これまで、数十年、何十組いやもっと多くの高レベル冒険者パーティーが挑みましたが全て破れています。ジブリードさんは、他国の迷宮に定期的に行っていますが、他国なら地下16階まで到達したことがあるそうです。尤も、A級冒険者同士でフルパーティーつまり6名で臨んでやっと討伐できたと言うことですが、そう言うパーティーですら、当国の地下15階のボス戦については挑戦を断念しています・・・。あっ、申し訳ありません。ジュンさんのA級昇格試験の説明でしたのに、余計な話をしました。」
「あーいえ。全然、問題ないです。そう言うことなら、お話した方がいいと思うのでお話しますが、今回、この国の地下15階のボスを討伐してきました。その後、数日後に沸いたボスとも戦ってきましたが、最初のボスよりも格段に弱くなっていました。ゴードン王国の地下15階のボスしか知らないですけど、それと同じ程度です。ボスの周囲にいた、スライムも最初のときには100体以上いましたけど、2回目は5体でしたよ。難易度は、他の迷宮と変わらないんじゃないでしょうか。」
「はっ?」
「えっ?」
「ジュンさん、今のお話、当国、ニードリックマウス王国のドング迷宮の地下15階のボス戦でしょうか?」
「ええ、そうですけど。」
「あ、あの。ジュンさん。ちょっとこのままでお待ちいただけないでしょうか。すぐに戻ってまいります。」
そう言うと、主席官のマークマイヤーさんが慌てて会議室を出て言った。
10分ほどして、マークマイヤーさんが呼びに来て、今度は別の部屋、ギルドマスターの部屋に案内された。
そこには、ギルマスをはじめ、冒険者ギルドの幹部職員、それとジブリードさんを含めたA級冒険者が集まっていた。
10分でよく集まったな。
って言うか、ギルマスの部屋、超広い。
会議室も兼ねているのか?
「やっぱり、お前か。」
俺が部屋に入ると、ジブリードさんが声をかけてきた。
「先日はどうもありがとうございました。」
「何がありがとうだ。この一週間やけ酒飲んでるぞ俺は・・・。」
そこまで拗ねなくてもいいと思うけどな。
まあ、少しやりすぎたか?
でもお陰で剣聖スキル貰ったしね、こればっかりはジブリードさんに我慢してもらうしかないな。
「おっほん。主席官から連絡を受けて集まってもらったんじゃが、もう一度話を聞かせてもらえんかな、ジュン殿。」
「話と言うと、地下15階のボスのことでしょうか?」
「無論じゃ。」
「話すことって、特にないんですが・・・。」
手っ取り早くボスの死体を出した方が早いんだろうけど、こんな大勢の前であんな大きな死体を出したらいろいろ問題があるだろうしな。
一応、魔核と3本の尻尾の部分は切り取ってるからそれでも出すか。
「これがボスの魔核です。あと、ボスは体長4mほどの3本の尻尾を持つ狐系の魔物でした。これが尻尾の部分です。」
魔核を取り出すと、おーっと大きな声が上がる。
鑑定スキルとか持っている人はいないんだろうけど、っているんかい。
ギルマスの横に立っていたエルフ族のお姉さん?鑑定(道具)スキルを持ってる。
初めて見た。
「ちょっと失礼します。触ってもよろしいですか?」
丁寧に断りを入れてくる。
まあ見るからに通常の魔核とは色も大きさも輝きも違うんだけどね。
「評価」
鑑定じゃなく、評価か。
あっ、俺にも鑑定スキルが出てるし。
ほほー、道具などの無生物の鑑定の場合には、評価。
生物の鑑定には、解析。
上位互換が、鑑定って感じか。
俺の場合、鑑定スキルのカッコがないってことは生物、無生物の鑑定スキルを両方一度に習得したってことなんだろうな。
そんなことぼんやり考えてたら、周りは大騒ぎになっていた。
魔核を鑑定したエルフのお姉さんが叫んでたようだけど、その後尻尾の方も鑑定して確認したみたいだ。
何がそんなに凄いのか知らないけどね。
「レベル25じゃと。レベル25・・・。」
「あー2回目の討伐の時のボスの魔核はこれですよ。2回目の方は、全然大したことはなかったですけどね。」
そう言って、魔核を出すと、エルフのお姉さんは、俺に一礼した後スタッと取って鑑定した。
「こちらの方も、三尾狐LV20の魔核で間違いありません。三尾狐はフィールドでは確認されていませんし、過去の記録でも地下15階のフロアーボスは三尾狐ですので間違いないかと。ともに、ドルグ迷宮地下15階のフロアーボスの魔核です。」
「むむむ。ごくろうじゃったな、フラン。下がってよいぞ。」
「となると、ジュン殿が言ってたように、数十年この国を悩ませていた地下15階のフロアーボスは討伐され、今は他の迷宮と同程度の難易度になっているということで間違いないじゃろう。」
ギルマスがこう宣言すると、詰めかけていたA級冒険者は一斉に部屋を飛び出して言った。口々に迷宮に行くぞ~とか、フルパーティー組むぞ~とか言ってるし。
まあ、地下14階が大変だと思うけどね~。
「これだけの偉業を達成しておるんじゃ。今更、A級昇格試験もあるまい。パーティーのリリアナ殿も同じじゃ。二人で地下15階のフロアーボスを討伐し生還してきておるのじゃ。真実の板の情報でもすでに十分すぎるほどB級相当の討伐記録が残っておる。どうじゃな。異例のことではあるが、ワシはニードリックマウス王国冒険者ギルドの総意として、ジュン殿のA級昇格と、リリアナ殿のB級昇格を認定しようと思うが。これだけの偉業に対して、他国の冒険者ギルドも異論を挟むものはないと思うがの。」
「ええ、問題ないと思います。私もギルマスの意見に賛成です。」
「「「「我々も同じく。」」」」
「そう言うことで、非常に異例なことではあるが、ニードリックマウス王国冒険者ギルドの総意でお二人のランク昇格を認定させていただく。と、心よりお礼申し上げる。数十年超えることのできなかった地下15階の壁を越えて、ニードリックマウス王国でも迷宮中層後半の素材が手に入ることになります。」
「ところで、お二人は、地下16階へ行かれてその階層の情報、素材などはお持ちではないでしょうか?階層の情報の一部は過去の記録にありますが不完全でして。」
「ここに残っているのはギルドの幹部の方々だけでしょうから問題ないですね。ただし、俺の情報はなるべく秘密にしてください。地下16階で出現する魔物の死体を丸ごと持ってきています。俺たちが討伐したのは全部で4種類の魔物ですが、これで全てかどうかは不明です。マッピングも半分ほどしか済んでないですし。」
「半分もですか?」
「魔物の死体丸ごとですか?」
「4種類もですか?」
いろいろな質問が出てきてるけど、まあ兎も角、出してやろうかな。
「それで、それらの情報と魔物を出してくださる代わりにどの程度の対価が必要でしょうか。勿論、ほとんど未知の情報。しかもかなり貴重かつ重要な情報ですので、ジュン殿が望む報酬をお出ししたいと思いますが。」
あーそうだった。
この国の国是だったな。
情報もお金になるんだった。
どれくらいって言われてもなー。
16階の魔物に限らず、今回の迷宮の魔物の死体は全部そのまま持ってきてるしな。
なんなら階層ごとに出してやるか?
他の階はいらないか。
これまでそこまでしか探索できなかったから、情報は貯まってるだろうしね。
「取り敢えず、死体をお出しします。状態を見て、判断してください。地下15階のフロアーボスの死体もありますよ。そちらも必要ですか?」
「「「「「勿論、是非!」」」」」
場所を移して、解体場を幹部以外立ち入り禁止にして魔物を取り出すことにした。
どうせなら状態がいいものがいいだろうってことで、傷が少ないものを出す。
フロアーボスの方は、両方出しておく。
全員絶句状態だ。
まあ、一体数mもある魔物の死体が、ドンドコ出てくるんだしね。
「このまま標本にでもなりそうじゃの。これだけ程度がよければ白金貨1枚の値打ちはあるな。特にフロアーボスの方はそのまま国王に贈ったら喜ばれるだろうな。全部で王国金貨1枚でいかがじゃろう。」
「金額的には問題ありません。それよりも、俺はこの国にいろんな知識を得るために来ました。魔法、スキル、鍛冶や錬金、調合などあらゆる分野に関してです。もし王宮から何らかの褒賞が貰えるなら、書籍の閲覧の許可を頂きたい。それから、武術で将クラス、聖クラスの方々にご指導いただける機会を頂きたいのですが。」
「知識とな。図書館以上の書籍を読みたいということかな?」
「そうですね。古代魔法関係の書籍を読みたいですし、調合技術、鍛冶技術など実際に見せていただきたいですね。」
「古代魔法関係か。王宮書籍館に多く所蔵されておると思うが、そちらの方については今の時点では確約はできかねる。武術の指南については全てですかな?確かジュン殿は槍、リリアナ殿は双剣を使うとお聞きしておったが。」
「はい。すべての武術の指南を受けたいです。剣術はジブリードさんにご指南頂きましたが、もしこの国の剣聖の方のご指南を頂けるなら是非。」
「聖クラスの方は、全て王宮騎士ないし、大貴族の方々じゃ。国王から話を通していただけるなら可能かもしれん。将クラスならA級冒険者にいるし、王宮の騎士になってはいるがワシの方から言えば来てくれるものはいるからすぐに指導を受けていただくことは可能じゃと思うが。調合と、鍛冶か。そちらの方も何とか手配しよう。現状はここまでの約束しかできんが、それでもよろしいか?」
「ええ、問題ありません。」
「おお、ありがたい。では、早速、王宮の方に連絡をしよう。王都ではどこに宿泊しておるのじゃ?」
「まだ決めていません。前は、狐の尻尾亭と言うところでしたが。」
「狐の尻尾亭?知らんな。それでは、ギルドの方で部屋を準備しよう。勿論、費用はギルドの方で負担させてもらう。」
ギルマスも、周りの幹部職員も何となく、機嫌がいい。
それに、宿泊場所をギルドが用意してくれるとか気前がよすぎるしな。
基本、ここは、ニードリックマウス王国だしな。
全ての物に、タダとかあり得ないしなぁ。
あっ、王国金貨1枚と言う提示から交渉しなかったからか?
大抵の場合、半額ぐらいから吹っかけて、値段交渉していくのが、
この街の商取引の基本と言うか、屋台の串焼きですらそうだしな。
俺が値段交渉せずに、即応じたのがよかったのか?
となると、王国金貨2枚分ほどの価値があるってことなんだろうな。
まあ、フロアーボスの死体の方は、王宮に売りつけるんだろうしな。
冒険者ギルドは丸儲けか。
尤も、俺の方が丸儲けだけどな。
何と言っても、すでにフロアーボスの死体は丸々再生済みだしな。
かなりのSP消費したけど問題ない。
すでにSPも全快してるし。
「それはありがとうございます。そう言えば、これらの魔物の死体は、ギルドの方で詳細に研究とかすると思いますけど、これらの魔物から取れる素材の情報や、その他解った情報についても知りたいのですが。」
「解ったこと全てですかな?」
「ええ、全てです。勿論知りえた情報を、俺が他に伝えることはしません。あくまでも俺自身が知りたいと思っていることなので。」
「了解した。解ったことは全てジュン殿のお伝えしよう。それでは、宿の準備ができたようじゃ。あの者がご案内しますので。それと、王宮の書籍館への立ち入りのこともありますし、数日後にでも王宮からの呼び出しがあると思うので準備をお願いしますじゃ。」
「解りました。いろいろ無理を言って済みません。」
「何の、問題ない。ジュン殿の知識欲旺盛のようじゃし。ギルドとしてもギルドが保管している書籍類の写本を準備しておきましょうぞ。すでにお持ちの書籍ばかりかもしれませぬが。」
「それはありがとうございます。それで、俺たちはこの後、準備を整えたらもう一度迷宮に潜る予定なのですが。」
「おお、それはありがたい。では、ドルグ支部の方にも連絡して、あちらでも宿の準備をさせておきましょう。ただ出発は王宮からの呼び出しがあってからにしていただきたい。恐らく最速で処理されるはずじゃから、数日後には連絡がある筈じゃ。」
「了解です。その辺りは状況を見て決めます。どの道、装備類についてもいろいろ揃える予定ですし。」
「武術指南の方は明日から順次立ち会えるように準備をしたいと思っております。ただ、特別なことですので、ギルドの小訓練場で非公開で行っていただくことになると思いますが、いいですかな?」
「問題ありません。いろいろお手数をお掛けします。」
「何の、これしき。ジュン殿がなしたことに比べればいかほどのことでもありませんぞ。では、こちらが約束の王国金貨です。」
そう言って、ビロードみたいな生地が張られたトレイに乗せて職員が持ってきた王国金貨を差し出してきた。
ニードリックマウス王国の国旗にも描かれている狐紋の入った普通の白金貨よりも一回りほど大きな金貨だ。
そのまま手にとって鑑定して間違いないことを確認してアイテムボックスに収納した。
白金貨10枚分ほどの価値があるみたいだけど、それよりも今は、いろいろな書籍が読めるチャンスがあることの方がメリットが大きいし、価値が高い。




