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C級クエスト

「ただ今帰りましたー。」


「お帰りなさい、今日は早かったのね。」


「帰って来た、よかった。今日は大変だったのよ。森にゴブリンの集落ができたんですって。危ないから、しばらくは森へ行かないようにね、ジュン。」


「あーうん。多分、もう大丈夫だと思うよ。討伐されたっぽいし。」


「マジ?討伐が決まれば、ポーションとか準備が大量に出るから、薬草採集の稼ぎ時だったのに、ショックー。」


そう言いながら、中に入って行った。


「あの、今日も討伐に成功したので、マリアさんにお渡しします。」


「ありがとう。でも昨日約束したように、ジュンが儲けたお金の1/10までしか受け取らないからね。残りは自分の物を買ったり、これからの為にちゃんと残しておきなさい。」


「はい、解りました。じゃあ、1/10に足りませんけど、これを。」


そう言って、マリアさんに金貨6枚を渡した。


「ジュンくん、これは何かな?」


「えっと、金貨?」


「そう金貨ね。私も随分と久しぶりにみたわ、金貨。それがどうして6枚もあるのかな?」


「今日儲けたのは本当は金貨65枚でした。銀貨50枚分は、皆の中古服や、食べ物何かをいろいろ買ってきました。」


「そうじゃなくて、なんで1日の儲けが金貨60枚を越えてるのかってことよ。」


「森で討伐したから?」


「何を?」


「ゴブリン?」


「誰と?」


「一人で?」


「つまり、リリアが大騒ぎしていた、森のゴブリンの集落を一人で討伐してきて、その報酬を得たと?」


「はい。お陰で、ギルマス特権でC級に昇格しました。でもリリア達には内緒ですよ。」


「C級?ギルマス特権?ジュン、あなた・・・何者?」


「今日は本当に運が良かっただけなんです。こんなことは二度と起こらないと思います。お金もこんなにたくさん差し上げられるのは、これが最後かもしれません。ともかく、お約束通り1/10以下ですので、収めて下さい。」


「これだけあったら、この子達が成人するまで十分な額です。もう貧乏に怯えなくていいんでしょうか。誰かを借金奴隷に取られるかもしれないという悪夢に悩まされることもないと。博愛神様、心から感謝します。」


お祈りモードに入ったんで、マリアさんは、ほっておこう。

食堂に入り、露店の串揚げを取り出すと、ワラワラと子供達が出てきた。


「今日もお土産?」


「そうだよ。夕食前だけど、食べる?」


まあ、おいしい物は別腹だろうな。

その後、山の様な衣類も出して、好きに取らせた。

勿論、マリアさんに似合いそうな物は別に取ってる。あとで渡してあげよう。



その日、みんな食べ過ぎたのか、夜の自主練習に出てきてるのは俺だけだった。

一通り槍の素振りをやった後、午前中の剣の指導を思い出しながら剣を振った。

しっかり剣術スキルをゲットして、寝た。

あっ、マリアさんに服を渡すの忘れてた。

夜に女性の部屋を訪ねるのは拙いから、明日渡そう。



翌日、ギルドの訓練場に行くと昨日とは違う講師が新人の武術指導を行っていた。


「さあ、的に向かって矢を射なさい。弓の腕が上達するのは矢を射た数によります。どんどん射なさい。」


そう言えば、この講習って何時からやってるんだろう。

結構早く出てきたつもりだったけど、そう言えば昨日も始まってたな。

まあ、今日はパスだな。

別の隅の方では、昨日魔法の指導をしていた講師が別の人に魔法の指導を行っていた。

魔法も習得したいけど、先に武術系だな。

昨日も、相手が馬鹿な魔物だったから何とかなったけど、知恵のあるやつ相手なら逆にこっちがやられてたと思うしな。

仕方ないので、掲示板に行って何か討伐系の依頼でもないか探すことにした。


掲示板には、大体、級別に依頼が張り出されている。

一番端のF級の所には採取系やお手伝い系の依頼が多いが、D級以上になると討伐系がほとんどとなる。

とC級の所に採取系の依頼があった。

痺れ茸?

採取場所は昨日ゴブリンをほふった森の方だ。

どのみち森へ入るし一緒に採集もやろうと思って、他にも採集系がないか探してみた。

キラービーの針?

採集ではないけど、同じ森での討伐後の部位集めみたいだな。

取り敢えずこの2つを持って受付に。

シャルルさんはいなかったので別のお兄さんのところだ。


「依頼の開始手続き完了しました。期間は今日から3日になります。依頼失敗の場合にはともに銀貨10枚の違約金が発生します。」


「解りました。それで痺れ茸ですが依頼数より多く採取した場合にはどうなりますか?」


「ギルドで買い取りもできますが、調合師の店ならどこでも買い取ってくれると思います。貴重な素材ですし。尤も滅多に見つからないと思いますよ。ほとんどよく似た偽茸で、本物の痺れ茸は見つけるのは難しいですから。」


一応、ギルドには備え付けの植物図鑑みたいなものがあって、依頼の前に植物の形や簡単な情報をチェックできるようになっている。

俺もC級の依頼掲示板に張られていた採集系のこの痺れ茸について調べてみたが、これとよく似たきのこがありそれと間違えるようだ。

しかも数が少なく、生育場所は森の奥らしい。

まあ俺の場合、触れば物の判別は付くし何とかなるだろうと思って受諾することにした。


門を出る前に、露店からシシカバブみたいなものと、タコスみたいなものを少し多めに買った。夕方にみたことないってことは人気商品なのかもしれない。


森の中は今日も昨日と変わらず鬱蒼うっそうとしている。

まあこの辺りにいるのはボアーとかホーンラビットぐらいだしあんまり怖さはないけどね。

そう言えば、昨日助けたメルモさんが帰り道で俺が気付くより早くブアーに気付いてたな。

歩く時に周囲を警戒してたしな。

スキル持ちって訳ではないだろうけど、十分に気配探知出来てた気もする。

どうやるんだろうな。

気配を探るとか。

武術の達人なら空気の流れを感じるとかあるけどあんな感じか?

取り敢えず、俺も意識してみるか。

身体強化も練習して今は常時無意識で発動してるしな。


それから図鑑にあった森の西側、昨日ゴブリンを倒した山のある方へ向かった。

流石に今日はゴブリンはいないようだな。

ポイズンスネークだったか、あれはちょっとビビった。

色からして毒蛇っぽかったから警戒したけど、毒って噛んで出すんじゃないのかよって感じだな。

口から飛ばしたきた液体が毒かどうかは解らないけどね。

まあ、槍の間合いなら問題ないな。

そう言えば解体の講習も受けないといけなかったな。

今日、早めに街に戻って講習を受けるかな。

って解体の講習って時間が決まってるんだろうな。

まずはそっちの確認だな。


とそんなことを考えて歩いてたら、きのこが見つかった。

結構生えてるから手当たり次第チェックして、目的の痺れ茸を採集していく。

要はこれって、偽茸の一種じゃないか?偽茸と一緒にというか隠れるように生えてるし。

きのこには雌とか雄とかないんだろうけど、もしかしたらそう言う類のものじゃないか?


ともかく、数が少ないと言われてた痺れ茸を大量にゲットできたしラッキーだったな。


さて次はこの先の草原によく出るキラービーか。

飛行系の相手は初めてだけど、こっちに攻撃してくる時には近づいてくるんだろうしな。問題ないだろう。


小高い山を越える感じで先に進むと、一気に視界が開けた。

なるほど、森の先はこんな感じなんだ。

草原は、かなり広く馬っぽいやつとかカバみたいな巨大なやつとか中央付近にある小さな湖っぽい場所に水場を求めて集まってる感じだ。

大きな木もないし、ここで狙われたら隠れようがないな。

ともかく、この草原がキラービーの出現場所みたいだし探すしかないな。

飛行系だし、草原の真ん中に巣を作ることもないだろう。森の中か森周辺だな。

そう当たりをつけて、森に沿って歩いて行く。

勿論周囲の警戒をしながらだけど。

草原に出て解ったけど、広い場所だと生物の感知がやりやすい。

森の中だと解りにくかった生物の感知が、こうした場所に出て、例えば長く生えた草の中に潜んでいる様なやつも視認する前に感知できた。


俺が気付いてないと思ってるんだろう、俺が近付くのをじっと待ってる。

俺はすでに槍を構えて自分の間合いまで気付かないふりして歩いて行く。

相手の間合いの方が広かったか。

俺が攻撃する前に飛び出して来やがった。

蜂?

お尻の針って最終兵器じゃないのか?

そんなことを考える余裕もあって、突っ込んできた魔物に槍を突き刺した。

アイテムボックスに入れる時に確認すると、こいつがキラービーらしい。

空を飛ばすに草の中に隠れてるって、どんな蜂だよって思ったけど、そう言うものなんだろう。

その後は、十分に警戒し、キラービーの間合いの前にこっちが跳躍ダッシュして仕留める感じでほふって行った。

依頼はキラービーの針2本だ。


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