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5

準が涼子に一目惚れしたのはすぐ分かったが、桃華にも笑顔を見せて差別するような事はしなかった。


「ねぇ、1-3の教室覗きにいかない?物凄い美少年がいるらしいよ。まだ時間あるし!」


そう言いながら桃華が返事をする前に、涼子は腕を掴んで立ち上がらせた。


「えー、美少年だったらココにいるだろ?」

「どこ?どこにいるの?って冗談は置いといて、行くよ~。」


桃華の腕を更に引っ張って、噂の教室へ行く。


「ね、中に入ってもきっと1-3の人だと思われるから堂々と入っちゃお♪」

「う…うん。でも、何か良くない予感がするんだけど…。」


桃華は、尋常じゃない空気を感じていた。

今までにない異常な空気。

紅蓮華の邪気よりも、もっともっと禍々しい。

背中がゾクゾクする。


「あ、いた!本当カッコイイ。」


涼子の指さす方向を見た…。

邪悪な空気の原因がそこに居た。


息が止まるかと思った。彼の背中には何かが憑いている。

彼とダブるように、『何か』がいた。

あんなにハッキリと人型を形どっている邪気は初めて見た。服装は、上質な着物を着ており、髪の毛は結いあげている。


その時だった。


『何か』が桃華の存在に気がついたように、ゆっくりと振り向こうとしていた。

桃華は、緊張で汗が吹き出し、吐き気がした。身体は小刻みに震える。

周りの同級生の歓声などが、聞こえなくなった。

口の中が一瞬で異常に乾いた。目を合わせてはいけない。そう思った。

ゆっくりゆっくりと、桃華の恐怖を楽しむように…時々テレビの砂嵐のように、ブレながら…振り向く。

――だめ!目を合わせちゃダメ!逃げるのよ!

その時、スカートのポケットからパシっと静電気のような物が走った。

それをきっかけにダッシュで逃げた。

――冗談じゃない!あんな気持の悪いモノがいる学校に通うことになるなんて。


「ちょ!桃華?」


涼子は、訳が分からないというように茫然と立ち尽くした。


「ねぇ、彼女の友達?」

気がつくと涼子の真後ろに、先ほどまで机にいたはずの、噂の彼が立っていた。

「ひっ・・・!」

「あ、ごめん。驚かすつもりは無かったんだけど。」

魅惑的な瞳で、涼子に微笑む。

「ううん。大丈夫。ちょっとビックリしただけ。」

「そ?・・・あの走って行った子と友達なの?」

「うん。さっき友達になったばかりだけど。」

「知り合いに似ているんだ。あの子の名前教えて?」


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