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星の雫  作者: まひる
第三章
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3−6

第三章 赤の旅団



「有り難く思えよ。で、早く治れ。」


 薬を塗り終え、ベッドでグッタリとするキョウに告げる。


「あり…がとな、ヒビキ…。手が荒いのは…仕方ないよな…。」


「遠回しに文句言ってるのか?」


「いや…。さぁ、寝るか。」


「ふん。」


 少し拗ねた感じの響だったが、素直に片付けて布団に入ったのだった。





 翌朝、ゴソゴソと動く気配で意識が呼び戻される。


「…おい。」


「あ、おはよう響。」


「何してんだ。」


「着替えさせてあげようかと思っ…デッ!」


 足蹴りにより京の言葉が途絶えた。


 響が寝ている最中、布団を剥ぎ取り服を着せようとしていた京。


「馬鹿変態ボケっ!次オレに触ったら、ぜってー魔法でぶっ飛ばす。覚えとけ!」


「良いじゃないか。脱がせるならまだしも、着せようとしていたんだぞ。」


「お前、今すぐぶっ飛ばされたいみたいだな。風の…。」


「分かった、響。魔法はやめよう。というか、宿屋に迷惑がかかるし。」


 魔力を右手に集め始めた響に向かって、京は案外冷静である。響も宿屋に…と言われ、集め始めた魔力を拡散させた。


「じゃあ、メルテクの町に。」


「…一つ言っておくが、今回の依頼はお前個人の仕事だからな。オレはお前の仲間じゃない。」


「分かってる。あ…言い忘れていたが、雪山椒魚の報酬は半分響の方に入れてあるからな。」


「…ふん、余計な事を。」


 一瞬唖然とした響だが、すぐにそっぽを向いて服を着る。


 ハンター協会への報告は申告制であり、例え他者から奪い取った獲物でも申告者の報酬となるのだ。


「響、またサラサを借りるが問題ないよな?」


「…あれは気持ち悪くならなかった。」


「そうか。」


 口角を上げて僅かに微笑む京。


「…お前って、分かりにくい笑いなのな。初めは無表情かと思ったけど、今は笑っただろ。」


「そうか?…確かに、響がサラサに酔わないなら良かったと思った。」


「何だそれ、オレかよ。とにかく、サラサはOKだ。」


 服を着ながら答える。


「分かった、手続きをして来る。」


 響の答えを聞き、すぐに京は宿屋の部屋を出て行った。

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