表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
星の雫  作者: まひる
第三章
56/182

3−4

第三章 赤の旅団


「分かった。立入検査は一週間後だな。報酬は前金三割、成功時に残り全額。」


「分かりました、そのように。では、宜しくお願いします。」


 交渉成立。メルテクの町の代表者が立ち上がって手を差し出し、キョウもそれを返す。ヒビキは微動だにしなかった為、握手を求められる事はなかった。


「では、私達はこれで。町に報告をしなくてはなりません。皆喜びますよ、雪山椒魚を倒す強者つわものに依頼出来たと知ったら。失礼します。」


 メルテクの町から来た二人は、何度も頭を下げながら退出する。


「俺達も行くか。」


「あの、少し宜しいですか?」


 立ち上がった京に声をかけたのは、ハンター協会の会長と名乗った男。視線が京から響に向けられた。


「何か?」


「あの…、失礼ですがそちらのお方は?」


「俺の仲間と言ったはずだが。」


「いえ、それは伺いましたが…。魔導師の方ですか?お顔を隠されているようなので、少々気になりまして。」


「そんなの…っ?」


「良いよ。」


 ハンター協会の会長に食ってかかりそうになった京を片手で制し、響はフードをとる。会長が息を飲んだのが分かった。


「あ、貴方様は…響様。まさか雪の大陸にいらしているとは存じませんでしたが…お会い出来て光栄です、銀の魔導師様。」


 深々と頭を下げられ、今度は京の方が不思議そうに首を傾げる。


「銀の魔導師?」


「…砂の大陸で、ハンター協会からそんな称号をもらったんだ。」


「響、称号付きだったのか?」


「京様はお知りではなかったのですか?」


 驚く京に、別の意味で驚く会長。


 ハンター協会に登録してある剣士と魔導師の中で、ごく一部の者だけが称号を与えられた。


「なるほどな。魔導師なのにソロで行動出来るはずだ。響、言わなかったよな。」


「聞かれなかった。」


「…普通聞くかよ、称号持ってるかって。」


「と言うと、正式にパーティー登録はされていないのですね?」


「してない。」


「凄くプッシュしているんだがな。」


 不満げな京だったが、ハンター協会会長としてはそれすら驚くべき事である。


 誰とも行動を共にする事のない一匹狼、銀狼。それが響のもう一つの呼び名だった。ハンター協会からの仕事に対して、パーティー行動を強要すれば必ず断られて受けない。だが単独でも仕事の腕は一流で、過去に失敗した事例がなかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ