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第二章 戦い
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「おい、何でついて来るんだよ。」
ムスッとした顔で振り向く響。進行方向から推察するに、ベトムの町に向かっている。
「何だ、俺の事が気になるのか?」
「ムッ!なんねーよっ!」
問い返すと再び顔を背けた。けれど横に並んでも、拒否されはしなかった。
チラリと隣の響の表情を伺いつつ、京は共にベトムの町に向かう。
町へ着く頃には日がすっかり傾き、廃墟と化したベトムの町を寂しく浮かび上がらせていた。
「…本当に…誰もいなくなったんだな…。」
先程までいたサウンズの町のように、本来有るべき活気ある商店街を思う。
「魔物が増えて来たな。響、長居はしないほうが…。」
周囲を見渡していた京は、日が落ちる事で先程よりも多く血の臭いに引かれて集まってきた魔物に警戒を促した。が、途中で言葉を止める。響の行動に目を奪われたからだ。
ベトムの町を守っていた入口の柱に触れていた響。それが光り出すと、彼の身体からもフワリと光りが溢れ出す。柱に刻まれた魔力と響の魔力とが会話しているようだ。
京はその光景に見惚れる。
「…ふぅ…、っ?な、何見てんだよっ!」
一息つき、ふと視線に気付いた。自分をジッと見詰める京の視線にたじろぎ、思わず後ずさる。
「…綺麗…。」
「はぁ?」
「あ…、いや。凄いな、今のは魔力か?」
夕闇に映える純白の光だった。キラキラと響を取り囲み、無数の星を散りばめた様に輝きを放っていたのである。
「…オレは柱の魔法陣の記憶を読み取っていただけだ。魔法は使っていない。」
当の本人はその現象を理解しておらず、魔力が放出されていた事に気付いていなかった。
「そうなのか。で、魔法陣の記憶ってのは?」
「あぁ、それは…。」
「ん?」
「何で教えてやらなきゃならんのだ。もう行く。」
「ちっ…。」
もう少し素直響でいてくれればと、思わず舌打ちしてしまう。
響の方は我関せずで、サッサと水場へ向かって歩いて行ってしまった。
「はぁ…、俺って健気。」
ボソッと呟きながらも、京は響の背を追う。夜を明かすには、血生臭い町跡は向かないからだった。




