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夜襲

 その夜。


「殿!」

北条氏直「こんな時間にどうした!?」

「城に火が!」

北条氏直「『火の元に注意せよ。』

と言っていたであろう!」

「いえ。何者かが外で。」

北条氏直「敵襲か!?」

「わかりませぬ。」


 そこへ。


「大道寺政繁!滝川殿に御味方申す!積年の恨みを晴らすのは今ぞ!!」

の大音声と共に城の各所から火の手が……。やがて城内から大きな爆発音が。予期せぬ火災に爆発。そして重臣大道寺政繁の裏切りにより金窪城内は大混乱。慌てて外への脱出を図る北条氏直とその側近に、救出に向かうべく城外に居た北条氏直の部隊が城内への突入を試みたからさあ大変。深夜。城内外で同士討ちが発生。そこに騒ぎを聞きつけた北条の各隊が加勢。事態は更に悪化の一途を辿ったのでありました。


北条氏照「殿!御無事でありましたか!?」

北条氏直「あっ!叔父上!」

北条氏照「敵の襲来でありますか!?」

北条氏直「いや違う。大道寺が裏切って来よった!!」

北条氏照「大道寺!?いや大道寺ならここに居ます!!」

北条氏直「えっ!?」

大道寺政繁「殿!大道寺はここであります!御無事で何よりであります!!」

北条氏直「……と言う事は?」

北条氏照「滝川の野郎!仕掛けやがったな……。」

大道寺政繁「今、ここに居る者全てが北条の者に違いありません。各隊を回り鎮めて参ります。」

北条氏照「いや。それはまずい!滝川は其方の名前を使って来た。混乱に拍車を掛けるだけである。私が赴く。大道寺は殿を頼む!」

大道寺政繁「わかりました。殿こちらへ。」


 戻って沼田城。


真田昌幸「もし金窪城を無傷で奪う事が出来たら。のお願いであります。」

倉賀野秀景「私に出来る事であれば。」

真田昌幸「撤退する時の手土産として、大量の火薬を城内に忍ばしていただく事は出来ませんでしょうか?」

倉賀野秀景「わかるようにか?」

真田昌幸「いえ。気付く事が出来ない所に。であります。」

倉賀野秀景「かつ城を焼け落とす事が出来る場所にか?」

真田昌幸「はい。このまま返却するのは勿体ないでしょう?」

倉賀野秀景「確かに。滝川様の中に

『撤退』

と言う文字は無い。それも自らが得た場所をそのまま返す等以ての外。某か成果を示す事が出来なければ納得していただく事は出来ない。しかし敵が放棄した城に入る物好きなんか居ないであろう?」

真田昌幸「普通はそうであります。目の前の敵に一度落とされた城であれば尚の事。ただそんな場所に入る可能性がある人物が北条の中に1人居ます。快適さを求めて。」

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