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左回りの時計

____コライユのギルドハウス____



「うわっ!?めっちゃギルドメンバーいる!?」

『イノリか...どうだ?ナギの世話をちゃんとしているか?』

「そりゃもちろん、おねぇに言われなくても。お世話になってるからねぇ」

『そうか。 で、祈は何をしに来たんだ?作戦会議は昼までだぞ? ...ポーションか』

「ぽむぽむさんからきいてた?」

『いや、聞いてないが? 確かにリジェネポーションがあれば楽になるだろうからな。予想が当たっただけだ』

「薬師の人たちと約束してたんだよね。多分1人頭3〜5本ぐらいは出来ると思うからギルドメンバーに通達しといて〜。 ぽむぽむさんから提供されると思うから」

『わかった。それだけあれば何とかなるだろうからな...』

「それで?この団子状態は何?」

『あぁ、新しいギルドハウスだからメンバーたちが我先に見たいと言い出してこの有様だ。もう少ししたら落ち着くだろうな』



うーーーん。どうしようかな?一応予定ではここで作ることになってたんだけどなぁ。 エルメスのギルドハウスでいいかな?



『イノリくんエルメスにしよう。コライユの方が設備はいいらしいが人が多くて無理らしいからな』

「はーい...っと」


状況を把握してたのかぽむぽむさんがチャットを飛ばしてきてくれたね。私もさすがにこんなにメンバーがいる所で錬金とか出来なさそうだし。 エルメスに飛ぼうかな...あれ? どっちにしろ入らないといけないのでは?



____エルメスのギルドハウス____



『やぁやぁ。イノリくんもボロボロだねぇ。コライユから飛んでくるのにも一苦労だね』

「えぇ。ほんとに。うちの子たちは来なくて正解でしたよ」

『早速だけども、いけるかい?あんまり猶予はないよ』

「えぇ。よろしくお願いします! 在庫が尽きるまでやるつもりですので」

『おぉ!それはありがたいね。私達もポーションを作るだけ作るつもりだからお互い頑張らないと天音に何言われるか...』


元々姉からポーション自体の発注はあったっぽいね?当たり前と言えば当たり前かぁ。 万全の状態で挑みたいもんね。






「だぁぁぁぁぁぁぁ!!!! つかれたぁぁぁぁぁぁ!!!」

『お疲れ様イノリくん。これなら予定通りのリジェネポーションを配布出来そうだ』

「それは良かったです。そちらの方は任せました!」

『それは任せてくれたまえ。 お礼にこれをあげよう。何も使い道がない古い時計で誰も欲しがらない。 錬金術ならばどうにかできるだろう? ウチの錬金術士の連中も試して見たらしいが何も起こらなかったのでな』

「ゴミを押し付けられたような?」

『あながち間違いじゃないね!』

「ハハハ...」


『ぽむぽむから【古い時計】を譲り受けました!!!』


「あー...。 ほんとだ。 素材っぽいね。何かしたら元の力を取り戻すかもって書いてるしやってみようかなぁ」



どれどれ? なんの素材が合うか試してみるかぁ!! ふんふん?おかしい事に素材はなんでも合うね? バクかなぁ? こんなことは初めてだ!


「とりあえず入れてみようかな」


時計を入れて...どうせならレアなものがいいかな?要らない変なもの入れて低品質のモノが出来たら嫌だしね? ラズライトクォーツとローズクリスタル、そして余分にあるみんなの髪の毛とか入れちゃおう。 妹たちの髪の毛全部レアリティ高いんだよね...



「あれ?ホントにすんなりと終わったねぇ?どれどれ?」



【左回りの天文時計】:(エピック)


使用すると時が巻き戻る手のひらサイズの天文時計。


クールタイム2分


今はまだ全ての機能が修復されていないため、一部の機能のみ使用可能。 すべての機能が開放された時、汝はこの天文時計を通して何を見るのだろうか...


使用条件:器用さが200以上且つ、使用制限があるアイテムを使用したことがある者




「やだぁ!?ゴミが化けちゃった!?これが錬禁術だぁぁぁぁぁぁぁ!!ふおおおお!!」

『見せてもらっても?』

「どうぞ!」

『これは? 時を遡る?なんていうアイテムだ...』


どうだ!?ゴミから神アイテムを生み出す錬金術は!?恐れおののいたかぁ!? なんか時を巻き戻せるらしいけど私にもよくわがんない!!


「私は使えるっぽいね」

『この使用制限のアイテムと言うのは?』

「装備みたいな○○がどれ以上ないと使えないっていうタイプのやつですね」

『アイテム版もあるのか?しかし条件があるアイテムなど見たことないな』

「私もたまたまですからね!ハハハ!」



あーちゃんのくれたモノだとは口が裂けても言えないよね。そもそも条件つきアイテムもまだ未発見だったのかぁ。 まずったかな?


「とりあえずこれを使ってみても?」

『あぁ。効果の程を教えて欲しい。本当に時を遡るのなら私も覚えていない可能性も出てくるのでな』

「どこまで巻き戻せるかわからないですもんね。分かりました。 その時は何とかして伝えてみせます。 では!!」


『イノリが左回りの天文時計を使用しました!!!』

『時が巻き戻ります!!!』


「あれ?一瞬というか、選択した相手が数秒戻る程度だね?」

『どうだ?使ってみたのか?』

「えぇ。数秒間戻る程度でした」

『それは...戦闘面なら凄いじゃないか!』

「あっ!?」


そうか!戦闘時に使うと被弾しそうな時に使えば、時を巻き戻せるからもしかしたら避けれたりするかもしれないっていう可能性もできるのか!


「ひょっとしてこれ強いアイテム?」

『間違いなく強力な一手になるだろうね』

「やばぁ...。 」

『私は奇妙な感覚に襲われただけだが...』

「ここで見た事は内緒でお願いしますね?」

『あぁ。幸い近くには私しかいなかったからな。他の者は気づいていないだろう』

「良かったぁ!では、お昼なので私はお暇させていただきますね!!」

『逃げたね?まぁ、いいか。 またねイノリくん。次も面白いものを持ってきたまえよ』


ぽむぽむさんは口外しないだろうけど、使用した感覚もあんまり分からないみたいだしこれはいざと言う時に使うアイテムっぽいね。 使用回数もないみたいだし? そして、なんと言ってもまだ未完成品で一部の能力しか解放されてないみたいだしこれからも強くなるっぽい天文時計は私の相棒になりそうかも?


とりあえずお昼だしログアウトしてご飯食べよっと!

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