遭遇
「すみませんでしたッ!」
『いえ...こちらもまさかその効果があるとは思ってもみませんでした』
「この手って盗む効果あるの?」
『えぇ。ミミックのスキルだと思っていたのですがその手に付属されてるみたいですね...』
凪が言うにはミミックは強力な闇属性攻撃に加え、ランダムでなにかを奪ってくるスキルもあるらしい。その際必ずミミックから手が出てくるみたいなので私が凪に手を近づけた結果、この手自体に盗める効果がついてるものだということが判明した形になるね...。 君の心も奪っちゃうゾ♡みたいなことが出来たら私の野望美少女ハーレムが作れるのでは!? 無理だよね。知ってる…
「これって誰でも使えるのかな?メルちゃんメルちゃん。使ってみて〜そして私に近づけてみて?」
『ん』
『ミミックの手がイノリから【木の板】を奪いました!!!』
「お〜ちゃんと機能してるね?もしやこれ普通にヤバい代物では?」
『あまり不用意にやるものではありませんよ祈、貴重な物も盗まれたりしますよ?』
「あ、そっか!レア素材とか盗まれたら嫌だもんね...えっと...どうやって回収しよう?」
『はいねぇね』
「うん?おお...ありがとうメルちゃん」
『指先に判定が...?』
「たぶんね」
メルちゃんが持ち替えて腕の付け根の方を差し出してきた時は少し焦ったけど何事もなく普通に受け取れた。そしてこのことから恐らく盗む効果は手の方にあると思われるね...これは何か悪いことに使えそうだね?ウェッヘッヘッ...
「しかしこれ盗んだ物はどこへ?」
『分かりません。どこかへ消えていく仕組みなのでしょう。とりあえずその手はアイテムボックスに入れて下さい...危ないです』
「ほれほれ、ワシが怖いんかぁ〜!?」
ア、ハイ...ヤメマーース!!ここはダンジョンの中だもんね!遊ぶなら安全なところでやるのがいいよね!だからその顔やめてー!!
『では、気を取り直して進みましょう。鍵のモンスターを探して倒しましょう』
「はーい」
「なんか初めて見るヤツきた!」
『あれは...鳥兵士ですね』
「なまえ!!!」
もうお分かりだろう...鳥という名前ということは、見た目は魚だ...。そして兵士なので剣を装備しているんだけど何故か半魚人みたく手と足が映えてるんだね...正直ちょっと可愛いと思ってしまった。私こういうキモカワ系に弱いんだよね...
『雷!サンダーボール!』
「相変わらずどの魔術も大きいねぇ...」
『ナギが【サンダーボール】を発動、鳥兵士(Lv48)に87,426ダメージ!!!』
「あれ?意外とタフだね?では失礼...しなくても大丈夫そうだね」
『ユーラが鳥兵士に42,756ダメージを与え倒しました!!!』
『経験値を9541獲得しました!!!』
『【鳥の身】がドロップしました!!!』
いつの間にかユーちゃんが鳥兵士と肉薄してた...相変わらず強いね?武器を投擲しようとしたけど倒してくれるのなら使うまでも無かったね...とりあえず剥ぎ取ってみようかな。
「うーん!普通の鳥と同じ!食材しか出てこなかった!」
『ドロップアイテムも食材ですね...』
「手足が生えただけではダメなのかぁ...なにか新しいもの欲しかったね。真珠とかはだいぶ集まったし...」
『ここまでだいぶ倒して来ましたからね...』
実はここの夕方の2階になってからモンスターが湧いてくる速度が早いのかエンカウント率が上がっているんだよね。そのおかげで当初の目的の真珠や貝などの素材と食材なんかが大量な訳なんだけど...
「なかなか鍵となるモンスターいないね...」
『この階にはもぐらがいるはずなんですが...まだ見てませんね』
「もぐら...一体見た目はなんなんだ...」
『トビウオですね。水面から飛び出してきてそのままぶつかってきます。』
「トビウオ」
もうヤダこのダンジョン...何とかして名前変えれたりしない?
『あ、あそこ光りましたよっ!』
「ごめん見てなかったや...どこ?ピーちゃん」
『あそこだね。ボクも見てたからわかるよほらあそこ』
「あー...遠いけどこっちに来てるね?メルちゃんは反応してなかったけど...」
『弱いからいらない』
「そっか!そっか!偉いぞメルちゃん!強そうなのは報告してね〜」
『んっ!』
メルちゃんレーダー健在ッ!そして結構な距離を跳ねながらこちらに来る群れが...って多いな!?大丈夫なんです?あれ私の操具術だと的が小さくて多分当たりませんよ?
『ここは基本的に雷属性が弱点なので私に任せてください』
「わがっだ!!」
『雷!サンダーボール!』
『ナギが【サンダーボール】を発動、もぐらの群れに合計324,074ダメージ!!!』
「うん?どれも生きてるね...」
『後はメルティさんの仕事ですからね...』
『集まれ』
『メルティが【ダークウインド】を発動、もぐらの群れが風で引き寄せられます!!!もぐらの群れに214,874ダメージ!!!』
「わぁお」
『ピー』
『はいっ!裁きッ!』
『モモが【神の裁き】を発動、もぐらの群れを蹴散らしました!!!』
『経験値を110,741獲得しました!!!』
『もぐらの羽がドロップしました!!!』
「わぁお」
『語彙力が無くなっていますね...』
そりゃそうなるよね?だって...私が知らないところで凪とメルちゃんとピーちゃんが連携技みたいなことをしだしたんだよ?私も連携プレーしたい!!!
『何を拗ねてるんですか...早くはぎ取らないと消えますよ?』
「うわぁ!?そうだった!水面に浮かんでるうちに取らないと!」
やはり食材だね?唯一もぐらの羽というのだけは食材に適してないって書いてるけど...おきなちゃんに渡せばいいか!
「食材ばっかりだった!」
『ここはそういうのが多いですからね...しかし、もぐらの中にも鍵となるモンスターがいませんでしたね。ここは少し長くなりそうです』
「メルちゃん何かわかる?さっきの鍵の気配みたいなのある?」
『ん。あっち』
「うそーん。え?マジ?そっかぁ...」
メルちゃんが指をさした先は水の中なんだよねぇ。このダンジョン潜れないって言ってたし...まだこっちに向かって来てないモンスターっぽいね。しかし、どこに?
『そうだったんですねっ!メルティさんはモンスターの数が少なくなると気配が見分けられるそうですっ!』
「ありゃりゃ...なるほど?これからはピーちゃんがメルちゃんの翻訳機に...?いや、それはダメだ姉としての威厳が無くなってしまう!!」
『ん、くる』
すごい水しぶき上げてこっちに来るね...海だし定番のサメとかかな?そうだと少しワクワクするね!食材じゃなくて普通の素材っぽいし!さぁ、こい!君はどんな素材だ!?
『やぁ』
「あ、はい。こんにちは?」
海パン野郎が現れた!!!え?なんです?喋るの多くない?前の氷の迷宮の時もボスの冬将軍が喋ってたよね?でもあれはボスだったような...
『爽やかな夕日に照らされた僕はとても美しい!そうは思わないかい?』
「ソデスネー」
『メルティが【ダークランス】を発動、Miss!!【???】が回避しました!!!』
『いけないよお嬢さん。僕には何をしても無駄だよ』
「メルちゃん。気持ちはわかるけど、一応話できるタイプみたいだから攻撃は控えて...ね?みんなも構えなくて大丈夫と思うよ」
『...ん』
『ふむ…素晴らしい心がけだ。して、そこのお嬢さん色々持っているね?僕に美味しい食事を分けてくれないかい?とてもお腹が減っていてね...』
「私ですか?ありますけど...ここでは落ち着けないですねモンスターが来るので」
『そうか...なら僕が華麗にその脅威から守ってあげようでは無いか。それでいいかい?』
「いや、でも...生の魚しかないですし...」
『これでどうだい?』
海パン野郎が指パッチンすると色々出てきた!?調理器具と調味料...色々あるね?これでなにか作れと!?あなた何者なんです!?
「これなら何とか...なるのか?しかし...あなたは?」
『おっとすまないねお嬢さん。僕はさすらいの美しい人間さ!』
『ねぇねお魚食べれる?』
『わー!色々なのが出てきましたねっ!』
『イノリの手料理食べたーい!』
『それなら私も祈の料理をいただきますね』
「なんかみんなして食べたがってるよね...まあ、いいけど」
『そうか!やはり私の目に狂いは無かったようだ!その腕を見込んで色々用意しておいてよかったよ!さぁ、早く作ってくれたまえ!お嬢さん方のテーブルと椅子も用意しよう』
あなた指パッチンでなんでも出せるなにえモンなんですかね?そしてみんな私に丸投げですね!?早く作れという催促が聞こえるようだ...ええいままよ!このよく分からない男に作るのは癪だが私の可愛い妹たちに振る舞えるならついでに作ってやろうじゃないの!待ってろ妹たちよ!今すぐ作ってあげるからね!




