専属侍女が天使すぎるんだけど
異世界生活2日目。
引き続きリーシェ視点です。
バッ
うーん眩しい。
小鳥のさえずりが、聞こえてくる。
「ふふ。まだお休みだわ。お嬢様、気持ちのいい朝ですよ」
誰かが私を読んでいる。
きっと気のせいだろう。だってこの暗いアパートには私1人しか住んでないもの。
まだ夢の中にいるのね。
「.........」
「お嬢様、起きてください」
「……。はっ!」
えっ?!夢じゃない。
「……」
そうだった、私、転生したんだっけ。
確か昨日は現状を理解するのに疲れてそのまま寝たのかしら。
すぐ傍で、私に微笑んでいる彼女に声をかける。
「おはよう」
「おはようございます。リーシェ様!!」
彼女は私から声をかけられたのが、嬉しかったのか、花のような笑みで返してくれた。
可愛い!!天使かな。いや、もう天使でしょ。
「えっと、確かあなたは……」
「改めてまして、お嬢様の専属侍女のマリーと申します。お嬢様の身の回りのお世話をさせて頂きますので、ご用があればいつでもお声がけください。マリーと呼んでいただけると嬉しいです。よろしくお願い致します!!」
「ええ。よろしく、マリー」
「はい。誠心誠意、お仕え致します!!」
明るく自己紹介をしてくれたマリーは、メイド服のワンピースの裾を両手でつかみ、礼をした。
「あのねマリー、私は記憶がないから、分からないことが多いの。だから、貴方が知っていることを色々と教えて貰える?」
この世界が、前世でハマっていた、『 リトセニア王国物語』の中だとしても、実際にはまだ知らないことも沢山ある。小説を読んでいるだけらならいいが、実際にこの世界で暮らすとなると、一般常識などの詳しいことも知っておかなくてはならない。
「もちろんです。朝食の用意が出来ておりますので、その時にお話しますね」
「ええ。ありがとう」
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