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2 没落しないルートを探します

部屋でお茶をいただく。


ダイがサーブしてくれる。


猫は私の部屋でうつらうつらしている。



《お嬢様、お待たせしてしまい申し訳ありません》


《ええ、待っていたわ。


とりあえず、昨日の続きから聞かせてちょうだい。


オルロー家が没落しないルートがあるということだけど》


《はい、あります。


URキャラクターが3体あるのですが、そのうちのどれか一体が覚醒すれば、オルロー家は没落しません。


そして、ミッションはハードモードになります》


《オルロー家が没落しないルートでも私が処刑されることもあるのね?》


《ゲームではあったかもしれません。


ただ、背景事情からすれば、婚約破棄程度ならどうにかなっても、たいして瑕疵のないお嬢様を処刑すれば、アルテリア王国とディアス帝国の対立は避けられません。


その場合、ほぼ間違いなくオルロー領が戦場になります。


しかし、URキャラが覚醒すれば、必ずハードモードになっていましたから、お嬢様は断罪されたとしても、処刑はされなかったのではないかと推測されます》


《そう、少なくとも、私が処刑されないルートが3通りあるということね。


まあ、そのうち二つは、私の名誉は損なわれる訳だけれど》


《残念ながら、そうなりますね。


やはり、お嬢様が断罪に対抗して無罪の判断を勝ち取る断罪救済ルートが我々が目指すべきルートだと思います》


《ありがとう。


ちなみに、ハードモードだと、どこが戦場になるのかしら》


《ああ、おそらく、地名から行けば、アルテリア王国では内戦が起きますね》


《そう》


私は、また暗い気持ちになる。


戦争は嫌だ。

しかし、避けられないのなら、自分の領地よりよその領地でやってほしいというのが本音だ。


《では、私の断罪救済ルートに入るには、どうすればいいのかしら》


《まず、前提として、URキャラは、学園パートでサブミッションを進めて条件を充たし、スカウトしないとガチャから出てくることはありません》


《いや、私は、アル戦のシステムはどうでもよくて、断罪救済ルートに入る方法を知りたいのだけれど》


《お嬢様、わかりやすくするためにこの話が重要なのです。話の腰を折らないでいただけますか?》


《わかったわ》


《さて、ライラ・オルロヴァ公爵令嬢をスカウトする条件は、主人公が彼女の最初のサブミッションをクリアすることです。


そしてライラ・オルロヴァ公爵令嬢を覚醒させる条件は、彼女のサブミッションをお友達エンドになるように進め、卒業パーティで彼女を助けることです》


《ちっともわかりやすくない》


《ああ、お嬢様の理解力たるや、なげかわしいものがあります。


では、もっと具体的に説明しましょう。


編入後、選択授業の一つに手芸を入れると、ライラ・オルロヴァ公爵令嬢にエンカウントします。


そして、最初の授業で彼女にエンカウントした時は、「はい」を選択し、その後、三馬鹿トリオとのエンカウントは「いいえ」を選択すれば、だいたい6月以降にお嬢様の最初のサブミッションがスタートします。


お嬢様の最初のサブミッションのストーリーははっきりとは覚えていませんが、主人公がお嬢様主催のお茶会かなにかに招待されるという感じだったと思います。


このサブミッションでは、全ての選択肢で「はい」を選択すると、URキャラの「ライラ・オルロヴァ公爵令嬢」をスカウトできるようになり、スカウトガチャの対象者にお嬢様の名前が出ます》


《6月のお茶会なのね》


この世界の学校は、1月に新しい学年に進級し、大みそかに卒業式と卒業パーティを行う。


そして、今は11月だ。


《いえ、6月以降というだけで時期は決まっていません。


三馬鹿の全員とエンカウントするのに半年ぐらいかかるので》


《そう、続けて》


《次に、お友達エンドにするためには、ライラ・オルロヴァ公爵令嬢の好感度を50以上、93未満になるよう調整した状態で卒業式を迎える必要があります。


このためには、お嬢様のサブミッションは、2回のうち1回の割合で「いいえ」を選択して進めず、「はい」を選択してサブミッションがスタートした時は、サブミッション内の選択肢は全部「はい」を選びます。


これでだいたい好感度の調整ができますが、主人公が男だと恋愛エンドに行きやすいので、好感度パラメーターを見つつ微調整してください。


卒業式後のパーティで婚約破棄からの断罪が始まりますから、「ライラ・オルロヴァ公爵令嬢を助けますか?」という分岐点で「はい」の選択肢を選びます。


好感度が50以上、93未満であればお嬢様を助けてクリアでき、このサブミッションが終了した時点で「ライラ・オルロヴァ公爵令嬢」が覚醒して特別スキルを覚えます。


詳しいストーリーはスキップしていたので漠然としか覚えていませんが、断罪の証拠がなくて証明できず、お嬢様は無罪放免となったようです。


なお、好感度が93以上あると恋愛エンドになり、第三王子の婚約者が不貞をやらかしたということでお嬢様は覚醒しません。


このため、お嬢様は、落とせない攻略対象とか、高嶺の花とか言われていました》


《まあ》

高嶺の花、って結局、恋愛対象外って意味ですわよね。


い、今は、恋愛などしている場合ではありませんから、別に、どうだってよろしいのですけれどね。



《お嬢様、またはその他のURキャラの覚醒により、ストーリーミッションの難易度や場所の名前が変わり、ハードモードになります。


ハードモードは、攻略が難しくなる分、得られる経験値が高くなります。


このため、スタジアムで上位に入るためには、URキャラを一体でも覚醒させることは必要条件だ、というのは昨日お話したとおりです》


《そう》


《今後、AR(アルティメットレア)キャラへの限界突破が実装されるはずでしたから、URキャラをスカウト後はできるだけガチャを回してそのキャラを複数入手しておきたいところでしたね》


《ふーん》


ダイは、さすがアル戦のガチオタだけあって、すごい情報量だわ。


というか、さらっと私の理解力が低いとか言っていたけれど、この説明で理解できる人っているのかしら。


《話を戻すと、悪役令嬢救済エンドがあるけど、主人公が私を救うという選択をするのが条件ということかしら。


あと、主人公は、私を救う選択をしてくれるのかしら》


ダイは考え込みながら言った。


《主人公を探して、説得するしかないですね》


2022.07.09 読みにくい箇所と改行、誤字を修正しました。

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