楽しみが増える出会い
「ようよう、ホビット族のカラン様だせ!ぶいぶい!なー人間、飲食店の宣伝していいんだっけか?」
「よう兄弟、塵芥魅斗だ。ああ言ったぜ。うまいもんや変わったもんを探して食うのがマイブームでな」
「じゃーよ、魅斗っち!この依頼終わったらさ、地下街にある〈金色桜のカラン亭〉に来てくれ!おいら店長やってるんだ!ここで取ったメーダの目玉はうちにも納品されるし、他にも色々変わったもんがあるぜい。好き嫌いは分かれるものが多いが、とにかく色々なゲテモノがあるんだぜい!ぶいぶい!よろしくな!」
「面白そうだな。是非行ってみたい」
「はいはい!ミリーナもオトモしますにゃ!美味しいもの探しは大好きにゃ!」
「ミリーナ、お前行くんならわしもオトモするわ。つまみ食いしたメーダの目玉はクソ気に入ったしなァ」
「おやおや?魅斗っち達、つまみ食いしたの?」
「ああ。コリコリしていて、ほろ苦くて酒にあいそうだったぞ」
「おっ!調度いい火加減で焼けた時の感じだな、それは。誰が調理したんだぜ?魅斗っちの変わった魔法ってヤツ?」
「そうだ。俺は火の魔法を使うんでな」
「魅斗っちヤルぅ!おいらはその火加減覚えるのに30個は目玉ダメにしちまったんだぜ!既に店に出せるレベルのようだぜ、魅斗っち!」
「はは。最近、自炊には一定以上のこだわりが出てきたもんでな。どうせなら美味いもんを食いたいだろ?」
「くーっ!素晴らしい行動原理だ!おいら感動!これが野生のプロってヤツかよ……刺激になったぜい!ぶいぶいぶい!じゃあな、地下街の〈金色桜のカラン亭〉でお待ちしております!よろしくっ!」
「…………、ふう、テンションの高いヤツだったな。つい乗ってしまった」
まあこれで休日の楽しみが増えたし、儲けだな。
うむうむ。よきかな、よきかな。