表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/58

クエスト報告

「ほい、野草な」

「おかえりなさい魅斗さん。はじめてのクエストはどうでした?コボルトが出ていたみたいで、お怪我をされていなければいいのですが」


「倒したぞ、コボルトもゴブリンも」

「ゴブリンまで居ましたか……ってそれ、何食べてるんです?まさか」


「ゴブリン」

「うわあ。ワイルドだ」

受付嬢の猫耳娘が軽くひいてる。


「少し味と香りをつけて焼いてみたが、なかなか美味だ。食えないレベルかと思っていた」

「味と香りですか……確かに、魔物の肉にしては臭くない様な?あれ?ちょっと美味しそう」


「だろう」

「あたし疲れてるのかな……」


「ここは食堂も兼ねているんだったか。酒はあるか?査定が終わるまで、一杯だけコレで飲みてえ」

「はーい。ではお席にどーぞ!30分くらいで終わりますからー」


やり取りを終えた魅斗はテーブル席を占領した。ほぼ誰もいないので、足を伸ばして悠々とくつろぐ。


すると二人の飲んべえが、ふらりと寄ってきた。


「おう坊主、うまそうなもん食ってんな。酒奢ってやろうか?」

「いい臭いがするにゃぁぁ。お兄さんそれいっぱいあるにゃー。分けてにゃ。売って売ってー!」


先に話し掛けて来たオッサンはゴルボスと名乗った。斧使い。隻眼……魅斗と同じく片眼を封じているようだ。雰囲気からして、カタギではなさそうな感じがする。


そのゴルボスの連れらしき猫耳娘2人目は、ミリーナと名乗った。右腕指先から首筋まで走るいばらのタトゥーが威圧的。魔法が得意らしい。


「うまそうだろう?聞いて驚け、魔物の肉なんだぜ。コレ」

「っは?マジかよぅ、そんな美味そうな匂いなのに?」

「えっ?クソ並みに臭く、クソ並みにクソ不味いと名高い、魔物の肉かにゃ?」


「がははは、それはちょっと信じられんなぁ!」

「にゃははは、それはちょっと信じられんにゃあ!」

「はっはっはっはっは。だが魔物だ」


魅斗とゴルボスとミリーナは急に真顔になる。

ぷつり、もぐもぐ。睨みあいつつ、魅斗は串焼きをかじる。ゴブリン肉だ。


「魅斗さんお待たせ~。エールだよ」

「ナイスタイミング」


ごく、ごく、ごく、ぷはー。


「やはり、酒があるとなお美味い」

「ごくり」

「ごくり」


「串焼き一本500、いや、300G」

「むむ、高くないか……」

「しかし妥当な気もするにゃ……」


「おっと布教用、残りわずか10本……!(自分用は別途確保している)」

「2本!いや3本くれ!はいよ、900Gなッ!」

「あたいは4本にゃ!虎の子の1200Gだにゃッ!」


ガツガツ!もぐもぐ!


「受付嬢の。こいつらに200Gのエールを2つ追加だ……安心しろ、これくらいは奢る。せっかくだから真髄を味わえ」

「お前は神か」

「酒の神が舞い降りてやがるにゃあ」


「そんな気はしてましたよー。ハイ、どうぞ。本当に美味しそうですね、私はお仕事中だから買えませんが」


ごく、ごく、ごく、ぷはー。

「染みるぜ」

「染みるにゃ」

「泣くほどかよ……」


様子を見た受付嬢が聞いてくる。

「どうやって味付けしたんです?」


「果汁で揉んで味付けしてから、丸焼きよ。焼いた後、更に果汁をかけている。よく見てみると緑の粉もふりかけられてるだろ?それは干して刻んだ野草だよ。それ以前に、思うにお前らは下拵えの処理をいい加減にしているから、魔物肉が臭いだの食えないだの言ってるんだろうけどね……」


まあ、食文化の革命にまで興味はない。せいぜい一人じめしてやるさ。身内にだけは、こうして分けてやってもいい。そう、こいつらはもう魅斗サマの身内だ!顔突き合わせて飯食ってるんだからな!よーし、今度からこいつらと飯食お。御腰につけた無防備な銭袋も、お前らだけは見逃してやる。せいぜい敵対しない事を祈るぜ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ