表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/58

突き刺さる矢

【コボルトの先制攻撃。スキル〈トリプルアロー〉発動!】

ぐさり!ぐさり!ぐさーー……

右肩、左脇腹、心臓。全弾深く突き刺さった。


「ぐっ……あ」

塵芥は痛みに崩れ落ちた。肉体が再生し、矢が消え去る。


「飛び道具当てて来るねぇ、弓が上手くて羨ましいよ。俺は飛び道具からっきしなんだよ。だから」


茂みから現れたのは弓矢をつがえた犬っぽい異形の魔物。これがコボルト。二足歩行ではあるが、なんと言うか亜人とは言えない。狂人よりは狂犬という顔をしている。品性や知性を一切感じない。異形の魔物と言い切れる有り様だ。


憎悪に顔を歪めながら、塵芥は駆ける。

「コボルトよ。お前を殺す道具はこれだ。くらえ悪の鉄槌!」


何の事はない。飛び道具専門らしいので、懐に潜り込み、こんぼうで力任せに殴り倒しただけだ。コボルトが唸る。


「ぐぉるるるるる!がぁぁぁ!」

弓を捨て、噛みつき攻撃に移るコボルト。


「くっ、こんぼう一発ではだめか。それに素早い。四足歩行もできるとはな。ならば超範囲攻撃だ、【ダーク・アポカリプス】!!押しつぶれよ!」


いつかの、黒炎をまとう隕石が降って来る。木々を凪ぎ、草花を燃やし、降って来る。


どーん。

魅斗とコボルトは潰れたが、魅斗は復活した。


【コボルトを倒した】

よし、勝利。腹が減ったので、魅斗はコボルトの欠片とゴブリンの躯から肉を剥ぎ取り、焼いてみる事にした。塩はない。そこらの甘い果実を絞って味付けだ。頂きます。


まずはゴブリン肉。

「臭い。骨が多い。でも柔らかい。サンマに近い風味だな。うん、不味くない。甘ダレもいいが、塩焼きで食ったら絶対美味い」


お次にコボルト肉。

「固い。苦みが強い。食えないレベルではないが、ほろほろになるまで煮付けて、酒のつまみにでもした方が美味いだろうな。もとが臭くないので、食べやすくはあるが、この食べ方では微妙な感じだ」


なお、この盗賊、料理は殆どしません。


野草とゴブリン肉の串焼きを幾つかこさえた魅斗は、贅沢にも串焼きをかじりながら帰路につくのだった。コボルトのスキル〈トリプルアロー〉で即死してしまったため、ポーションは使わなかった。得した気分ではあるが、何だかんだで即死経験の多い異世界に、恐怖を禁じ得ない塵芥であった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ