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執事、神に会って力を得る

「う、うぅ、ここは」


目を覚ますと俺は神殿らしき場所で寝転がっていた。


「たしか、オオカミみたいな奴にやられて」


しかし身体を見てみると、どこにも傷がなかった。


「あれ子供の時にできた傷跡がない」


昔、葵を助けるために出来た傷が跡形もなく消えていたので首を傾げていると急に後ろから声を掛けられた。


「やっと、起きたか」


後ろを振り返ると女の子がちゃぶ台の前でお茶を飲んでいた。


神殿にちゃぶ台ってシュールだろ。


そう思いながらも、俺は尋ねる事にした。


「君、誰?」


すると、女の子はニヤリと笑い、そしてちゃぶ台の上に立って胸を張って言ってきた。


「よく聞いた!我こそはこの世界を統べる創造主アリエルだ!」


創造主アリエル?聞いた事無いな。しかし、こんなガキが神様で大丈夫かこの世界?終わってるだろ


「貴様!今、失礼な事を考えたな!!」


「いえ、とんでもありません!」


「本当かぁ?まぁいい、とにかく座れだぞ」


そう言ってアリエルはちゃぶ台から降りて、どこからか座布団とお茶を持ち出し座るように促した。


「この世界がどういう所か教えてやる」


「その前にここはどこなんですか?たしか、俺は死んだと思うんですけど・・・・」


「たしかに死んだな」


やっぱりそうか。そうしないと神様のいる世界には来ないよなぁ。


「ということは、もう葵たちには会えないのかぁ」


やべぇ、余りの寂しさに涙出そう。


「安心しろ。今回は特別に元の容姿で生き返らしてやるぞ」


え、ちょっと待て。今、この人なんて言った?生き返らすって言わなかったか?


「本当ですか!?」


「我が嘘をつくわけがなかろう」


ヤッター!!これで葵たちに会える!


「喜んでいるところ悪いのだが、そろそろ話しを進めて良いか?」


その場ではしゃいでいる俺にアリエルは苦笑いしながら言った。


「それで、この世界は貴様らが住む世界とは違う。いわば異世界というものだぞ」


薄々は感じてはいたが・・・・まさか、本当とは思わなかったよ。


「そういえば、葵たちはどこにいるのですか?」


まさか、俺と同じ状況だったら・・・・まずいぞ!!


「安心しろ。あの小娘達は今、国王によって勇者として祭り上げられているぞ」


よかったー。これで当分の間は大丈夫だな。


「でも、何で俺だけ車ごと森の中にいたんですか?」


俺が首を傾げているとアリエルが気まずそうな顔で答えた。


「実は、向こうの宮廷魔術師が魔力調整を間違えて、車ごと召喚してしまったのだぞ」


「でもそしたら普通、車ごと王国に召喚されるのではないのですか?」


「普通はそうなんだが、今回の勇者召喚は女子に限定したらしくそれ以外は異物としてあの森に召喚される様に設定されていたようだぞ」


「要は俺は勇者召喚に巻き込まれたゴミか・・・・」


まさか、巻き込まれた人間としてはなくゴミだったとは傑作だな。は、はは・・・・


「ふざけるんじゃねぇ!」


俺は持っていた湯飲みを叩き付けた。


「お前らの勝手で召喚されて、勝手で葵たちと離されて、勝手で放り出されたのか!!ふざけんなよ!!俺は物じゃねんだよ!」


「・・・・」


「畜生、畜生!なんで俺だけがこんな目に遭わなくちゃいけねんだよ・・・・」


俺は悔しくて、途中から涙が止まらなくなっていた。


するとアリエルが俺の方に近づいてきて、無言でそっと抱きしめてくれた。


そのお陰か、俺の気持ちは大分和らいでいったのであった。






「ありがとうございます。もう大丈夫なので」


「そうか、なら安心した」


そう言うと俺を離してくれた。


「まぁ、詫びと言っては何だが貴様に・・・・」


「亮太です」


「なに?」


「ですから、貴様ではなく亮太です」


すると、アリエルは「ハハハ、そうかそうか」と笑った。


「では、リョウタ。改めて言うが詫びとして我と同等の力新たな身体を授けようぞ!」


「同等の力ってどれくらいなんだ?」


「この世界が消えて無くなるぐらい?」


怖!!しかも、なんで疑問系!


俺が余りの怖さで、身体を震わせているとアリエルは笑って言った。


「大丈夫。力が出し過ぎないようにリミッターを付けておくから」


「それでも安心できないんですけど」


なんかの拍子で外れたら怖いよなぁ


「とにかく始めよう。でもその前に・・・・」


俺はアリエルの言葉をすべて聞き終える前に意識が遠のいていった。


理由は簡単だ。アリエルが拳で俺のみぞに強い一撃を与えたからだ。


「なに、を・・・・」


「すまんな。この力を見せる訳にはいかんのでな」


だからって殴ることはねぇだろ・・・・。


そう思いながら俺は意識を失った。





気がつくと俺はベットの上に寝かされていた。


そして周りを見渡して驚いた。


なんと、いつも寝起きしている自分の部屋だったのだ。


「夢、だったのか?」


「残念ながら夢じゃないよ」


ドアを開けて入ってきたのはアリエルだった。


「気分はどうだ?」


「最悪だよ」


誰かさんの所為でね!例えば、アリエルとかアリエルとかアリエルとか!


「まあいい。それよりリョウタの能力についての確認だが」


俺の負のオーラを気にもせず、とっとと話しを進める。


「そうだよ。どうやって確認するんだ?」


「簡単な事だ。このカードに触れるだけだ」


俺は渡されたカードに触れるとカードから自分のステータスが表示された。


NAME 本城亮太 (21)


Lv1


<職業> 執事Lv25


<属性>


火・水・雷・地・風・闇


<能力>

 

HP   999999/999999


MP   999999/999999


攻撃   SS


防御   SS


精神   SS


俊敏   SS


<スキル>


《自然治癒 大》《消費MP減 大》《状態異常無効》《物理反射 大》


《攻撃魔法無効》


<装備>


執事服 白い手袋




ナニコレ、チート?


俺が余りの驚きで固まっているとアリエルは舌を出しながらいった。


「悪い、少し調整を間違えてしもうた☆」


「悪いじゃねぇよ!!どうするんだよ、コレ!」


「安心しろ力を制御できるように修行してやるから」


「そう言う問題者ねぇーーーーー!!」


もうヤダ、絶対に行く先々で化け物が来たって言われるよ・・・・。


俺がその場で項垂れているとさすがにやりすぎたと気づいたのか、アリエルは慌ててフォローをする。


「修行が終わるまでには制限の指輪を作っておくぞ」


「制限の指輪?」


「うむ、我ら神が人間界に降り立つ時に付ける物よ」


「それを付ければ普通になれるの?」


「さすがに一般の人までは無理だが英雄並ぐらいまで落とせる」


それぐらいだったらたぶん化け物扱いされずにすむだろう。


「大丈夫なようだから今日は座学だけにして明日から本格的な修行をしよう」


と言って部屋から出て行った





あの後、アリエルからステータスについて教わった。


まずレベルはモンスターを倒す事によって得られる経験値で上がり、最高でLv500までだそうだ。


次に職業レベルは仕事をする事によって上がるらしい。


例えば冒険者だったらギルドの依頼を受けたり、商人だったら商いをする事によって上がる。


属性は火・水・雷・地・風・光・闇とあってそれによって使える魔法があるらしい。


火だったら火属性のように。


最後に能力はSS~Fまであり一般の成人男性なら平均でEぐらいだそうで英雄クラスは平均でA~Bぐらいらしい。



「しかし改めてみてもやっぱりチートすぎるだろ」

全能力オールSSって・・・・。


「今日はここまでにして明日の修行に励め」


「へーい」


こうして異世界一日目が終わった。


すみません。


主人公強すぎました。

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