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第17話 呪いだよね?ソレ??

朝です。今日からお勉強頑張らないと。でもその前に………ヴァルレア公にお手紙つきで宝石を返さないといけないな。ミーシャさんに代筆して貰い、口頭で筆記して貰いました。

取りあえず、お花は大変気に入りましたがこれ以上はお気づかいなく、というもの。

怒ってませんよーっていうのが伝わるように。これで分かってくれるといいけど。

宝石なんかは分不相応です。

一仕事して、落ち着いた後はお茶をしながらリン先生を待っている私。今日はどんな授業が行われるのかワクワクですよ。

暫くすると、ミーシャさんに案内されてリン先生が部屋に入って来る。

私は立ちあがってリン先生を迎えた。


「リン先生、今日は有難うございます。急に、お願いしてしまって済みません」


「いえいえ。ミオン様が学びたいとおっしゃってくれて私も嬉しかったですし………大丈夫ですよ」


優しい笑顔で答えてくれました。うぅ。本当に有難うございます。


「午前中だけの授業ですが宜しくお願いしますね」


「はい。宜しくお願いします」


思わずぺこりと頭を下げました。リン先生はちょっと驚いた後笑ってくれる。


「周りにミーシャさん以外人がいないのでつい………」


「ふふ。今は大丈夫ですよ。私達だけの内緒です」


「内緒ですね?」


3人で笑いあって頷いた。


「この国の字は少学生の書きとりの問題集を持ってきたので後で宿題として出します。最初はミーシャ殿に読んで貰って下さいね」


ミーシャさんにはもう話してあるのでとリン先生。ミーシャさんの方を見るとニコリと頷かれました。ミーシャ先生誕生。宜しくお願いします。


「今日は、この世界の成り立ちをお話したいと思っています。ミオン様はもっと違う事をお知りになりたいと思うかも知れません。しかし、これはこの国の、世界のだれもが知っているお話です。そう言った所も含めてミオン様には我々を知って頂きたいのです」


真剣に言われれば頷くしかない。きっと、この国の人たちが大事にしているものだと思うから。


「では座って始めましょうか」


そう言ってローブをバサリと広げ座るリン先生。その言葉に私も腰を下ろす。ミーシャさんは壁際の椅子に腰を下ろした。


「古の時代、神々は無の中から目に見えぬ星を掴みとり我等の世界グラデニアをつくりました。世界は最初混沌として光も闇もありません。神々の一人が自らの血の一滴を落とすとまず大地が産まれました。次の神がまた一滴を落とすと、海が産まれました。そうやって神々の一人ひとりが血の一滴を落とすたびに空が産まれ光が産まれ、闇が、火が、風が………人以外の全てが産まれました―――」


最後に十三人の神々がそれぞれ血を落とすと我々人が産まれました。神々は、それぞれに己の血の力を宿らせると、盟約という楔で縛りました。それは神々には逆らえないと言う絶対の法です。

大虎族ルーヴェンシア獅子族ディレンドラ大狼族ウルファーレン子兎族ラーレンジオ小鼠族リルレンシャ鷹高族ファーレンジア梟賢族エルレーン強牛族ゴライゾン羊礼族ファーレント熊闘族ガロンディア蛇鱗族リュレジオ万亀族グレイオスは応と言い。最後の呪われし(ジャルヴァ)、種族(ナ―タ)、だけは否と答えました。ジャルヴァナータはすぐに闇の底に沈められました。今でも闇の底で神々と我等を怨み滅ぼす事を願いとして存在しているのです。

応と答えた種族は繁栄を約束されました。しかし、あくまで我等は檻の中で生きる事を許されたの人なのです。世界は全てが神々の御力で出来ています。神々を敬う事を忘れてはなりません。神々に嘘を吐いてはなりません。神々に誓約した事を破ってはなりません。何故ならば我等の血の中に神々の御力が宿って見ているからです。


―――前半良くある話なのに後半、呪いだよね?ソレ??って感じになりました。誓約で死者が出る場合があるってディーさんが言ってた事を考えるとコレ、本当なんだよね??? 思わず、顔が青ざめる。


「済みません。ミオン様を驚かすつもりはなかったのですけど………これは大事なことなのです。陛下から聞いています。ミオン様が陛下の呪いを解こうとなさっている事………。ですので、あえてこの話をしました。結婚の誓約は古の陛下の呪いのせいで我が国では拘束力が強いのです。ですので誓約に抵触しないように事を進める必要があります」


リン先生に真面目な顔で言われると現実味が増すというもの。私はコクコクと無言で頷きながら、五体満足でいる現状に感謝した。無理無理とか言ってぶっちぎりで逃げなくてヨカッタ!!!

そして、再認識した事。

私ここの神様好きません!!! なんですか、監禁の呪いですか??? この世界!!!


「ミオン様、覚えておいて下さい。誓約に抵触すれば全身に激痛が走ります。その時は速やかにしようした事を諦める、と約束して下さい。そのまま続ければミオン様も死の鎌に攫われる事となりましょう………。私達は、ミオン様を失うわけにはいかないのです」


私は再びコクコクと頷く事しかできなかった。



あれれ?おかしいな。こんな重そうな神話になる予定じゃなかったんですが。

完全に呪い神話(汗)。深音どうなる?!

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