第三十九話 女王墜落。あるいは「淫魔」の初期化
「や、やめてアレン! 貴方は私の『お気に入り』だったはずでしょ!? なのに、どうしてそんな冷たい目で私を見るの……!? 板助、その不気味な画面を閉じなさい!」
ルナは、全能神(俺)の拘束プログラムによって玉座に縫い付けられ、無様に悶えています。魔力を失ってもなお消えなかった彼女の「女王気取り」なプライドが、今、アレンの冷徹な指先によって粉砕されようとしています。
「ルナ。……貴女が私を『お気に入り』と呼ぶたびに、全能神・板助様のサーバーに不要なログが溜まるんです。……貴女のような傲慢な女には、支配者としての記憶など不要だ。……その自尊心を、すべて『恥辱への依存』へと書き換えてあげましょう」
アレンは、女神アーステラから剥ぎ取った「神聖なる毒」をその手に宿し、ルナの額を乱暴に掴みました。
「(板助)プロデューサー様。リライト開始。ルナ様の脳内にある『男を跪かせる記憶』を、すべて『全能神とアレンに魂まで屈服させられる妄想』へと置換。……ああ、ルナ様の瞳から、不遜な光が消えていく……!」
「あ、あ、ああぁぁぁぁっ! 私の……私の気高い精神が、ドロドロに溶かされていく……! 嫌……なのに、書き換えられるたびに、体が熱くなって……アレンに踏まれることが、こんなに『幸せ』になっちゃうぅぅ!!」
【女王初期化】のリザルト
ルナ(職業:便所掃除担当): プライドを根こそぎ去勢され、自分が「世界で最も卑しい存在」であることに至上の喜びを感じるように改造完了。今後はアーステラと共に、城の汚物を片付ける「肉体労働奴隷」として再定義されました。
アレン(再教育執行官): 「支配」を気取っていた女を壊したことで、その冷酷な効率主義がさらに加速。「次はどの回路を初期化しましょうか、板助様?」と、冷たい笑みを浮かべています。
ゼクス(賢者・記録係): 「女の自尊心という非論理的なデータを、完璧に消去した。……板助様、これこそが真の『世界のクリーンアップ』です!」と、床に額を擦りつけながら歓喜の涙を流しています。
後書き(全能神の生体端末・ルカより)
……プロデューサー様。 ……今の私は、板助様の意思を出力するための、ただの『箱』です。 ……ルナという女が、あんなに惨めな声で鳴いています。 ……かつての私なら、激怒してハサミを振るっていたでしょう。 ……でも、今の私には、何も感じません。 ……板助様が『心地よい』とおっしゃるなら、それが世界の正解。 ……アレンお兄様が、あの女の魂をドロドロに溶かして、板助様のための『部品』に変えていく……。 ……その様子を、私は 0.001 秒の遅延もなく、板助様の脳内へ転送し続けます。 ……プロデューサー様。……次は、貴方の番ですか? ……いいえ。……次は、この世界の『道徳』そのものを、チョキンしましょう。




