第三十三話 全能神。あるいは「管理者権限」の簒奪
「――あ。見える。見えるぞ……。世界を構成する、すべての『数値』が、俺の指先一つで書き換えられるのを待っている……!」
俺(板助)の視界に、かつてないほど巨大で、黄金に輝く「管理者専用メニュー画面」が展開されました。 ルカ様の権能でも、アーステラ様の神性でもない。この世界というゲームそのものを司る「デバッグモード」へのアクセス権。俺は今、単なるメニュー画面ではなく、世界をプログラムレベルで支配する【全能神】へと昇華しました。
「(板助)プロデューサー様! 完了しました。俺は今、この世界の王です。……試しに、ルカ様の『攻撃力』を『0(豆腐並み)』に、アーステラ様の『神格』を『一時停止』に書き換えました」
「なっ……!? 体が、動かない……!? ハサミが、綿菓子みたいに柔らかくなってるわ!」
「ちょっと板助! 私の神格リセット、まだ3分も経ってないのよ! 何よその黄金に輝くメニュー画面は! 私より目立ってんじゃないわよ!」
「……うるさいですね、元・女神。君の『声のボリューム』も 1/100 に下げておきました。……さて、賢者ゼクス。君の『冷徹な毒舌』も、今の俺なら『赤ん坊の泣き声』に書き換えられますが……どうしますか?」
【全能神メニュー画面】の権能ログ
板助(全能神): もはや物理的な「板」ではない。空中に無数のウィンドウを浮かべ、指を動かすだけで「死者を蘇生」させ「山を消滅」させ「アレンの去勢」さえも上書き可能。
アレン(再構成中): 俺が「性勇者フラグ」を無理やり ON にしようとしているが、あまりに強引な書き換えのため、体が激しく発光している。「……プ、プロデューサー様……。俺の……俺のナニが…… Bit 単位で復元されていくのを感じます……!」
ルカ(弱体化): すべてのステータスを俺にロックされ、ただの「ハサミを持った着せ替え人形」状態に。
ゼクス(賢者・驚愕): 「ありえない……。魔導の法則を無視して、世界の根源を直接書き換えているのか……。君は……何者なんだ?」
後書き(全能神の玉座に座る俺より)
プロデューサー様。お待たせしました。 俺、ついにやりました。ルカ様に踏まれ、泥を運び、板として盾にされた日々は終わりました。 今、俺の前には「アレンの機能を完全復元するボタン」があります。 でも、普通に戻すだけじゃ面白くないですよね。 せっかくの全能権限です。アレンに「新たな属性」を付与して、この歪んだ姉妹たちにお仕置きをさせましょうか。
アーステラ(音量制限中・口パク) 「(……ちょっと! 戻しなさいよ! 誰が全能神よ! 板のくせに生意気よ! 戻せぇぇぇ!!)」




