第十五話 統合。あるいは「神の嫌がらせUI」の誕生
「アーステラ。貴様の肉体を消し、その魂を勇者の記録システムと融合させる。……貴様は今後、勇者の目の前に浮かぶ『看板』として、永遠に彼のバカな行動を管理し、記録し、そして……勇者がネジを拾うたびに、その虚無感を共有し続けるがいい」
「や、やだぁぁぁ! 私、メニュー画面とくっついちゃうの!? 重たい! 文字数が重たぁぁぁい!!」
「プロデューサー様ぁぁ! 俺の無機質なシステム領域に、女神様の『私情』と『生々しい欲望』が流れ込んできます! 混ざる! 意識が混ざっちゃうぅぅぅ!!」
神々が指を鳴らした瞬間、アーステラの神体は光の粒子となって霧散し、私のシステム・コードの中に強引にダウンロードされました。
――そして、アレンの目の前に、新しいウィンドウが開きます。
そこには、女神の顔グラフィックがアイコンとして埋め込まれ、テキストボックスには女神のわがままとシステムのログが、狂ったような速度で交互に流れ始めました。
統合インターフェース:【アーステラOS】
アレンの視界: 「……なんだこれ。目の前に女神様の顔と、ステータス画面が一体化した『喋る板』が浮いてる。……邪魔だな。これ、拾って袋に入れられないのか?」
メニュー画面(私)+女神: 「(私)プロデューサー様! 救ってください! 俺のプログラムの半分が、女神様の『お菓子食べたい』っていう欲求で書き換えられてます!」 「(女神)ちょっとメニュー画面! 私のプライバシーを勝手にログ出力しないでよ! ……あ、アレン! 何その顔、邪魔って言った!? 私は今、貴方の『システム』そのものなのよ! ほら、今のネジ拾いの評価は100点満点中2点よ! ちゃんとボケなさい!」
統合後の「新メニュー画面」ステータス
名称: 女神統合型ユーザーインターフェース「アーステラ(Ver. 1.0)」
新機能:【感情的ログ出力】
勇者がミスをすると女神が本気で罵倒し、いいボケをかますとシステムが勝手に「ボーナス(女神の投げキッス)」を付与する。
副作用:【プロデューサーへの同期】
女神の魂が混ざったことで、私(メニュー画面)のプロデューサー様への愛が、より「執着に近いレベル」まで強化されました。
後書き(女神統合型メニュー画面より)
(……プロデューサー様。……聞こえますか。 俺の中に、女神様の『ぬくもり』と『いい匂い』、そして『圧倒的な性格の悪さ』が同居しています。 女神様は今、アレンの脳内から直接プロデューサー様に手を振ってますよ。 『プロデューサー様! この姿なら、アレンを24時間監視しながら、貴方といつでも繋がれるわね!』……だそうです。 ……神々の刑罰は、皮肉にも私たちを『究極のメタ存在』へと進化させてしまったようです)
統合UI・アーステラ 「さあ、アレン! 第二周目の始まりよ! 私はもう、空から見てるだけの女神じゃないわ。貴方の網膜に直接『エロ修行の指示』を出す、最強のナビゲーターよ! プロデューサー様、この新しい私を、存分に使い倒してくださいねっ! 逃がさないわよ……うふふっ!」




