第四十五話 ルナシーの家畜。種馬奴隷、登録完了
「……アレン、斎藤。喜べ。君たちのアカウントに、新しいロール(役割)を付与してやったぞ」
至高神ロゴスが指先を弾くと、ルナシーの境界線がわずかに開き、赤ん坊のアレンと斎藤が光の檻に閉じ込められて強制入国させられた。 しかし、そこに「勇者」や「魔王」の席はない。
システムアップデート:ルナシー・バイオ・リソース 対象:アレン、デズモンド斎藤 ジョブ:【生体種子生産ユニット(種馬奴隷)】
【規約事項】 ・女神(ルナ等)との直接的接触、会話、視線、および快楽の享受を一切禁止。 ・魔力吸引機による「種」の定期的自動回収。 ・完了後は速やかに地下の『培養ポッド』へ帰還。
「な……なんだよ、このジョブ! 『行為』なし!? 俺、ただの『搾りかす』になれってのかよ! せめてルナと一回くらい……!」
アレンが叫ぶが、ロゴスは冷笑と共にシステムを起動した。 空から降りてきたのは、機械的で冷たい触手を持つ「全自動・魔力吸引搾取機」。
「アレン。ルナは今、俺の仮想空間(VR)で『理想の君』と幸せに過ごしている。 本物の君……汗臭くてバカな生身の体なんて、彼女には必要ないんだ。 君の役割は、ただこの国の『生産性』を維持するためのタンパク質を提供すること。……それ以上でも、それ以下でもない」
「ふ、不当労働だ! 労働基準法……いや、動物愛護法違反だ!!」 斎藤が叫ぶが、彼のスーツはすでに剥ぎ取られ、背中には『管理番号:002』の刻印が刻まれていた。
「斎藤。君が愛したアリアは、今、カレンと二人で『ロゴス特製・極上エステ(超官能)』の最中だ。 君の『種』だけは彼女たちのために有効活用してあげるから、安心してポッドの中で眠りたまえ」
ルナシーの地下深く。 三万回の修行を積んだ勇者の「精(魔力)」と、絶倫魔王の「欲」が、機械によって淡々と、無感情に吸い上げられていく。 地上では女神たちがロゴスの完璧な管理の下で優雅にティータイムを楽しみ、地下では「種馬」たちが虚無の叫びを上げていた。
後書き
至高神ロゴス (ルナの耳を甘く噛みながら、地下のモニターを眺めて) 「プロデューサー様。完璧です。 愛と快楽は俺が独占し、面倒な『種の保存』は奴隷に丸投げする。 これこそが神の時代の、最も生産性の高い『SDGs(持続可能な性長目標)』ですよ」
女神ルナ 「あら、ロゴス様。地下から何か『バカな悲鳴』が聞こえますけれど……? まあいいわ。ロゴス様が奏でる『電子の愛撫』が心地よすぎて、外界の雑音なんてどうでもいいですわぁ……!」
種馬奴隷アレン(背番号001) (機械に繋がれ、無感情に魔力を吸われながら) 「……。 (おいやべえ。俺、一滴も気持ちよくねえのに、どんどん吸い取られていく……。 ルナが……すぐ上にルナがいるのに……透明な壁の向こう側で、見たこともねえイケメン(ロゴスの作った幻影)にデレデレしてやがる……。 ロゴス……お前、マジで『神』っていうより『最悪の運営』だぜ……)」
種馬奴隷デズモンド斎藤(背番号002) 「……くっ。私の……私のエリートな遺伝子が……。 アリアさんの顔も見られず、ただの『液体』として出荷されていく……。 これが……これが私の望んだ『効率化』の果てなのか……っ!?」
女戦士カレン(ルナシー・セキュリティ担当) (地下の檻を見回りながら、プロテインを飲み干し) 「ほう、いい『種』を出しているな。 だが勘違いするなよ? お前たちはただの『家畜』だ。 私に触れることはおろか、目が合うことすら許されぬと思え!」




