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転生したら勇者のステータス画面だった件 元UIデザイナー、使いにくいスキルツリーを勝手に改造して世界を救う  作者: 沼口ちるの
第一章 おバカな勇者たち

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第二十五話 消える二人、そして愛の並行世界(パラレルワールド)

魔王が花になり、平和が訪れたはずの世界。 しかし、アレンたちの旅はまだ続いていた。


「よし! 次の街まで競走だぜ! ……って、あれ? またいねえ!」


アレンが振り返ると、つい一秒前まで背後にいたはずのゼクスとルナの姿が、影も形もなくなっている。


(……メニュー画面さん。悪いな、今ちょっと『真理の確認』のために、ルナさんと五分ほど事象の地平線まで行ってくる。アレンには適当に『透明化の修行中』だとでも伝えておいてくれ)


脳内に直接響くゼクスの、妙に艶っぽい落ち着いた声。 俺は即座に、アレンの視界に「嘘のステータス」を表示した。


【お知らせ】 ゼクスとルナは、現在『高度な精神融合トレーニング(※入室禁止)』に入りました。 二人の姿が見えないのは、彼らが光の速さを超えて愛し合……もとい、修行しているためです。 邪魔をすると、世界が嫉妬の炎で焼き尽くされます。


「なんだ、また修行か! あの二人、最近やけに熱心だな。 よーし、俺も負けてられねえ! カレン、俺たちも修行ダッシュだ!」


「うむ! あの二人が消えるたびに、空気中に微かな『甘い魔力』が残留している……。 あれは新種のフェロモン系バフに違いない。我らも深呼吸して取り込むぞ!」


アレンとカレンが猛烈な勢いで草原を駆け抜けていく中、 数分後、空間がゆらりと揺れ、ゼクスとルナが何食わぬ顔で戻ってきた。


ゼクスの法衣は少し乱れ、ルナの頬は林檎のように赤く染まっている。


「……ふぅ。いい修行だったね、ルナさん」


「ええ、ゼクス様。真理の深淵は、何度訪れても新しい発見がありますわ」


(……メニュー画面さん。今の『修行』のログ、ちゃんと消しておけよ。 ……あと、アレンたちが戻ってくる前に、ルナさんの髪に付いた『宇宙のチリ(※ベッドの羽毛)』をレタッチで消してくれ。頼んだぞ)


本物の賢者になった男は、システムを私物化し、世界を救うついでに「最高の愛」を謳歌し始めていた。

後書き

勇者アレン


ゼクスたちの修行、すげえな!


戻ってくるたびに、二人ともなんだかキラキラして、


肌のツヤまで良くなってやがる。


俺もあの『消える修行』、いつか教えてもらいたいぜ!


賢者ゼクス


(悟りを開いた涼しい顔で、乱れた襟元を正しながら)


「……アレンさん、あれは『選ばれし二人』にしか耐えられない過酷な修行ですから。


君にはまだ、カレンさんと野山を駆け回るのがお似合いですよ」


(メニュー画面さん。次の『修行』は、滝の裏にある隠れ里で行う。 追跡機能はオフにしておけ。……これは真理のための命令だ)


魔導士ルナ


アレン様、私たちは決して遊んでいるわけではありませんのよ?


世界の均衡を保つために、ゼクス様と『密接な魔力交換』を行っているのです。


ああ……次の交換時間が、もう待ち遠しいですわ!


女戦士カレン


……。


(戻ってきた二人の首筋にある「赤い紋章」を見つめて)


ふむ、あの赤い痣……。


相当強力な呪印キスマークを刻み合っているようだな。


あんなに激しく魔力をぶつけ合うとは、なんと恐ろしい修行だ!

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