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転生したら勇者のステータス画面だった件 元UIデザイナー、使いにくいスキルツリーを勝手に改造して世界を救う  作者: 沼口ちるの
第一章 おバカな勇者たち

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第二十二話 0.01パーセントの壁と、理不尽な収集条件

世界中の全ての「普通のアイテム」は、すでにアレンの四次元バッグの中に詰め込まれていた。


しかし、図鑑の進捗は0.01%からピクリとも動かない。 そこから先に並んでいるのは、もはや呪いとも言える入手条件のアイテムばかりだった。


「おいメニュー画面! 次のアイテム、『魔王の腰痛持ちの骨』が出てこねえぞ! どうなってんだ!」


俺は、ゼクスの「壊れた脳」から抽出した最新の攻略情報を画面に叩き出した。


【アイテム名:魔王の腰痛持ちの骨】 入手条件: 1.魔王に三日間連続で「肩揉み」のミニゲームを完遂させる。 2.その際、魔王の満足度を99.9%に保ちつつ、最終日にわざとギックリ腰にさせる。 3.ドロップ率:0.00001%


「なるほどな! 簡単じゃねえか! ルナ、カレン、魔王を台に縛り付けろ!」


(……うへへ、乱数……。乱数が、俺の血管の中を流れてる……。アレンさん、次、魔王の瞬きが『素数』のタイミングになった瞬間に、右の鼻の毛を抜いてください……。それでレアアイテム『涙の結晶』が確定します……)


ゼクスはもはや、言葉を発するたびにデジタルノイズが混ざり、瞳には二進法の数字が高速で流れている。


一方で、ルナは「アレン様のお役に立てるなら!」と、魔王の満足度を調整するために、暗黒魔法を駆使して「究極のリラクゼーション空間」を構築。 カレンは、魔王の凝り固まった筋肉を「物理」で破壊し、強引に新しい筋肉を生成させる「強制再構築整体」を開始した。


「ギギ、ギギギ……殺して……。もう、時を戻す魔力も残ってない……。お願いだから、ただの死を、私に……っ!」


魔王の悲痛な叫びは、コンプリートを目指すアレンの耳には「快いドロップ効果音」にしか聞こえていない。


警告。 あまりにも理不尽な収集作業により、世界の物理演算が「お買い物シミュレーター」へと退化しました。 現在、魔王城の周囲は、ドロップを待つアレンが捨てた「ハズレの魔王の骨(普通)」で埋め尽くされています。


「出た! 出たぜメニュー画面! 『魔王の腰痛持ちの骨(極上品)』だ! よーし、次は『街のモブおじさんの初恋の記憶』をドロップさせに行くぞ!」



後書き

勇者アレン


コンプリートの道は険しいな!


でも、あの魔王の骨を手に入れた時の達成感……。


魔王を倒した時の一万倍くらい気持ちよかったぜ!


さあ、次のおじさんを捕まえに行くぞ!


賢者ゼクス


(口から0と1の数字を吐き出しながら)


「ID:FF00FF……モブおじさんの記憶……。


出現条件:おじさんに女装させたカレンさんで『壁ドン』を三時間行う……。


アレンさん……乱数の神様が……笑ってるよ……」


魔導士ルナ


魔王様の悲鳴が、最近は心地よいBGMに聞こえてきましたわ。


アレン様の図鑑が埋まっていくたびに、私の愛もアーカイブされていく……。


世界の全てを、アレン様のコレクションに収めましょうね!


女戦士カレン


魔王の骨を砕かずに、腰痛の部分だけを抽出する繊細な力加減……。


私の筋肉は、ついに『精密工作機械』の域に達した!


次は、モブおじさんの心臓の鼓動を止めることなく、初恋だけを抜き取ってみせるぞ!



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