表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生したら勇者のステータス画面だった件 元UIデザイナー、使いにくいスキルツリーを勝手に改造して世界を救う  作者: 沼口ちるの
第一章 おバカな勇者たち

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

20/89

第二十話 高速周回三万回、そして賢者は考えるのをやめた

「よっしゃあ! 三万回目、クリアだぜ!!」


アレンの叫びとともに、またもや魔王城の扉が木っ端微塵に吹き飛んだ。


もはやアレンにとって、この世界は一分以内でクリア可能な「ただの作業」と化していた。 魔王が「時を――」と言いかける前に、クワの先端が魔王の鼻先に突き刺さる。


しかし、その背後で、ゼクスの精神は完全に「虚無」へと到達していた。


(……メニュー画面さん。聞こえるか。俺には、もう何も聞こえないし、何も見えない)


ゼクスは、カレンに逆さ吊りにされた状態で、虚空を見つめていた。 三万回ものループの間、彼はアレンの爆走に合わせて魔法を使い続け、物理法則を修正し、全ての辻褄を合わせ続けてきたのだ。


(……さっき、三万一回目の村の入り口で、俺、村長を『おやつA』って呼んじゃったんだ。もう、名前なんてどうでもいい。この世界は、ただの色のついたドットの集まりなんだよ……)


俺は、ゼクスの精神崩壊を防ぐために、彼の視界に「安らぎの風景」を投影しようとしたが、 高速周回の負荷でシステム自体がバグを起こしていた。


警告。 処理速度が限界を突破しました。 ゼクスのIQが計測不能マイナスに突入。 カレンの筋肉が、周回速度の摩擦熱で核融合を始めています。


「おーい、ゼクス! なんだか景色が虹色に溶けてきたな! これも魔王の新しい演出か? 派手でいいじゃねえか!」


アレンは、テクスチャが剥がれ落ちた地面を走り続け、 ついには「世界の裏側」の虚無空間へと突っ込んだ。


ルナもまた、あまりの超高速移動に脳が追いつかず、 「アレン様が、一人、二人……十万人いますわぁ!」と、分身を数えながら笑っている。


「はは……はははは! メニュー画面さん、見てくれよ。 魔王の首が、俺の好物の『焼き鳥』に見える。 ……よし、食べよう。全部食べて、このバグった世界を終わらせよう……」


ゼクスが、ついに賢者の杖を捨て、包丁(を模した魔法)を手に取った。 それは、魔王討伐という目的が「空腹を満たす」という本能に上書きされた瞬間だった。

後書き

勇者アレン


いやー、三万回も走ると、さすがに足の裏が熱いぜ!


でも見てくれよ、おやつメーターが天元突破して、


宇宙からおやつが降ってきやがった! 最高だぜ!


賢者ゼクス


(瞳から光が消え、よだれを垂らしながら)


「あはは……焼き鳥だ……特大の、角が生えた焼き鳥だぁ……」


(メニュー画面さん。俺、もう人間には戻れない。 この周回が終わったら、俺をただの『背景の岩』として再配置してくれ……)


魔導士ルナ


アレン様が光の速さを超えた瞬間、


私は未来の自分から、昨日のおやつを奪い取ることに成功しましたわ!


これが愛の超空間移動……もはや、負ける気がしませんわ!


女戦士カレン


三万回のスクワット、三万回のダッシュ……。


私の筋肉は、ついに物質の壁を超え、エネルギー体へと進化した!


今の私は、触れるものすべてを(摩擦熱で)灰にできるぞ!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ