950/966
950日目:ちょっと浮かれていただけですって!
八七代魔帝暦二四年・馬人の月第五日・属性(水)・天気:雨
「ティコ? 大丈夫? もう、いつもの貴女に戻ってる?」
朝、学生寮の食堂で朝食を食べていると、対面の席に座ったアーシェがそう言って心配しながらも、どこか訝しげな視線でこちらを見つめてきます。
なんでも、アーシェによると昨日、属性魔術の実技実習を受けたあと、最終的に寮の消灯時間辺りまで、私の言動が普段と比べて異常に明るかったんだとか……。
う~ん? 確かに、実技実習中に気分が高揚していた自覚はありますけど……。
まぁ、でも、きっと大丈夫ですよ! ここ数日、例の夢も全く見ていませんし!
安心してください、アーシェ。変化したティコの魔導杖を初めて使ったから、それでちょっと浮かれていただけです……多分!




