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933日目:想像以上に難しいです……。
八七代魔帝暦二四年・星蠍の月第十九日・属性(炎)・天気:晴れ
むぅ……これは想像以上に難しいですね。
午前中に仮説熱力学の授業を終え、午後。
生徒がほとんど寄りつかない学生寮の裏手にある森。
そこで、黒白の私が夢のなかでやっていた例のアレ――騎士団の儀仗隊が、各種催しで専用の魔導杖を用いておこなう演技に似た一連の動作――を思い出しながら、ティコの魔導杖を手に真似してみているんですが……なかなか上手くいきません。
はぁ~、現実なら夢のなかみたいに杖が砕けることもないので、割と余裕だと思ったんですけどね……。
しかし、こっちでこの調子だと、夢で黒白の私と同じことができるようになるのは、いつになることやら……。う~ん、なにかいい方法はないでしょうか?




