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灰かぶりのティコ 365日の魔術学校300文字日記  作者: 荒木シオン
三年生後期(前半)

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898/966

898日目:私は無実ですよ!

 八七代魔帝暦(まていれき)二四年・天秤てんびんの月第十四日・属性(炎)・天気:晴れ


 最悪、最悪です……。


 両手のこうかぶ『罰則者ばっそくしゃ』と書かれた例の魔術陣まじゅつじんがあまりにも目立めだつため、手袋てぶくろ包帯ほうたいかくそうとしたんですが……!

 その瞬間しゅんかん、魔術陣がかがやき、それらすべてをるとか、もう意味が分かりません!

 いや、元々が懲罰用ちょうばつよう封印ふういんみたいなので、さらものにして反省はんせいうながすという術式じゅつしき意図いとは理解できますけど! 私、無実むじつ! 無実だから!


 はぁ~、おかげで朝食時、アーシェには「やっぱりなにか問題があったんでしょ!」ってめられますし……。

 校内こうないでは見知みしらぬ生徒や先生に奇異きいの目を向けられるうえ、クラスメイトや知人からは、ついにやらかしたのか! 的な視線しせんびせられて……今、精神的せいしんてきわりとツラいです!

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