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896日目:後期は平穏に過ごしたいですね……。
八七代魔帝暦二四年・天秤の月第十二日・属性(光)・天気:雨
「ねぇ、しつこいようだけど、本当の本当に大丈夫なの? 絶対?」
午後、第三図書館の地下書庫。
集めた資料を自前の簡易ベッドに腰掛け読んでいると、私の隣に座りながら、アーシェがどこか心配そうに、昨日から何度目ともしれない同じような問いかけをしてきます。
もう、少し気にしすぎですよ、アーシェ? ヌリアとティコの魔導杖ですが、色が白く変わっただけで、今のところ特に問題はありませんってば!
まぁ、ヌリアが私のことを当代様ではなく、ティコ様って急に呼び始めたのはなんだか妙な感じがしますけど……。
しかし、今年の夏休みは色々と大変でしたね。はぁ~、明日から始まる後期は、できるだけ平穏に過ごしたいです。




