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884日目:なんだかレイ王子が変な気がします……!
八七代魔帝暦二四年・聖女の月第三十一日・属性(炎)・天気:晴れ
ネイトのご両親が、明日学校へ帰る私たち学生組のために、レイ王子とミーヌさんも招いて晩餐会を開いてくれました。
その途中、王子からどうしても二人きりで話がしたいと言われ、警戒しつつ中庭へ向かうと――、
「今回は迷惑をかけた。遅くなったが、改めて礼を言う」
――王子が深々と頭を下げてきました。え? どうしたんです? なんかいつもと様子が違いませんか?
すると、私の表情からなにかを察したのか、「アーシェ嬢に悪いだろ。それに一方的に慕われる恐怖は俺も身に染みた……。今まですまなかったな」なんて呟くレイ王子。
あー、うん……これは学校が始まる前に一度、ネイトと情報交換をしたほうがよさそうですね。




