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876日目:ヌリアも少しは手伝ってください!
八七代魔帝暦二四年・聖女の月第二十三日・属性(全)・天気:―
球体が護っていた大広間、その扉を抜けた先、ヌリアの目的地、そこは大量の魔導書や魔導具などが所狭しと並べられた倉庫のような場所でした!
というわけで、私たちは昨日からミーヌさんの指示を受けつつ、そうした品々の記録を付けているんですが……。
当の本人がちょっとでも貴重な品が発見されると、そのたびに手を止め、しばらく見とれてしまうせいで、なかなか作業が捗りません。
はぁ~、ヌリアも動かなくなった球体で遊んでばかりいないで、少しは作業を手伝ってください!
しかし、あの球体、大広間の床や石壁が溶け、硝子化するほどの炎属性魔術を受けても原形を留めているなんて……いったい素材はなんなんでしょう?




