874/967
874日目:え? 私はやりませんよ?
八七代魔帝暦二四年・聖女の月第二十一日・属性(闇)・天気:―
例の球体ですが、色々と話し合った末、攻撃魔術で破壊することが決定しました。
ミーヌさんは貴重な遺物だからと、最後まで反対したんですけどね……。
最終的にヌリアが「では、あの魔導具を私への報酬、その一つ目にしてください。それならアレをどう扱おうと私の自由なはずです」と半ば強引に話をまとめたんです。
まぁ、確かにネイトと約束した報酬は『ヌリアが望む遺跡の品を無条件で三つ』という内容でしたし、あの球体もその適用範囲といえば適用範囲な気はします……。
しかし、破壊するといっても、いったい誰が球体に攻撃を加えるんです?
え? 私はやりませんよ? こういうことに炎属性魔術は使わないって決めてるので!




