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86日目:夢からの気づき。
八十七代魔帝暦二二年・巨蟹の月第二十五日・属性(炎)・天気:晴れ
今日も酷い夢を見ました。内容的は昨日の夢の続きみたいな感じです。
夢のなか炎属性魔術で多くのものを灰にし、そのことを悔いながら、また炎に頼ってしまう。だって、それが自分の適性で、周囲も力の行使を求めるから……。
でも、本当は……。そこまで思い返した瞬間、なにかが頭のなかで繋がります。
私とティコを継承できたはずの炎属性魔術師たちが決定的に違うところ。
実力や才能、適性ではなく、それは炎属性魔術への感情。仮に彼らがティコの名を継げば、その力はありのまま使われたでしょう。
けれど、ティコはそれを望まなかった。歴代のティコが炎に託した願いは――。
魔力制御の鍵をやっと見つけた気がします!




