807/967
807日目:朝の『箱庭』整備計画……。
八七代魔帝暦二四年・巨蟹の月第十五日・属性(炎)・天気:雨
「ティコ? 貴女、なんてもの飲んでるのよ……」
朝、学生寮の食堂。
魔力回復薬を一気飲みし、そのなんとも形容しがたい物凄い甘さに顔をしかめていると、対面の席に座るアーシェがそう言って心配そうに見つめてきます。
はぁ~、今日から早起きして、しばらくの間、朝食の前にも『箱庭』の整備をしようとか考えてたんですけど、これはダメですね。
前日の夜、夕食後に同じように魔力の消費が激しい適性外の土属性魔術を使って『箱庭』の整備をしているせいで、今朝は完全に保有魔力が尽きました……。
魔力回復薬のおかげで、このあとの授業に支障はありませんが、薬の副作用を思うと、朝の作業は今後、控えたほうがよさそうです。




