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745日目:新しい魔力機関の原理?
八七代魔帝暦二四年・金牛の月第十四日・属性(風)・天気:曇り
「つまりね、蒸気は冷やすと水に戻るんだけど、この特性を利用して、試作一号機とは原理の異なる炎属性魔術の魔力機関を――、」
むぅ……今日は朝から仮説熱力学の授業を受けているんですが、今回はいつも以上に意味が分かりませんね!
いや、蒸気が冷えると水に戻るという現象は理解できるんですよ?
料理とかでも温めた鍋に蓋をして置いておくと、いつの間にか蓋の裏に水滴がついてますし、蒸気が水に戻るというのは普通に納得できます。できますが……。
それがどうして新型魔力機関の新しい原理になるんでしょう? 蒸気圧と大気圧なるものが関係しているらしいんですけど……う~ん?
やっぱり、仮説熱力学は謎科目すぎます!




