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734日目:なんだか嫌な予感はしていました……。
八七代魔帝暦二四年・金牛の月第三日・属性(闇)・天気:雨
「姉さん、アーシェ先輩と早速やらかしたんだって?」
朝、人も疎らになった学生寮の食堂で、割と遅めの朝食を独り静かに食べていると、カルド君が対面の席に座りながら、どこか呆れた様子でそんなことを尋ねてきます……。
はぁ~、まさか昨日の件がもう他学年で噂になっているなんて……。なんだか嫌な予感がして、普段と食事の時間をずらしたのは、どうやら正解だったようです。
いつも通り食堂を訪れていたら、きっと好奇の視線に晒されていた気がします……。
って、なんですかカルド君、その妙に優しげな目は? お姉ちゃんはこれでも真剣に悩んでるんですよ!
全く、怪我と一緒に生意気なところも少し治ってほしかったです……。




