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724日目:学生寮へ無事に戻ってきたんですが……。
八七代魔帝暦二四年・銀羊の月第二十四日・属性(風)・天気:晴れ
夕方、魔術学校の学生寮へ無事に戻り、受付で寮監に帰寮届を出していたら、どこからか駆けつけてきたアーシェにいきなり無言で抱きしめられました。
それに驚き思わず声を上げると、騒ぎを耳にした生徒たちが、食堂や談話室から興味深げに顔を覗かせます。
アーシェ! 目立ってる! 目立ってるから! 寮監も、青春だー、とか言って優しげな微笑みを向けてこないでください!
そうして、好奇の視線に晒されつつ、慌てふためいていると、アーシェが「これは私を心配させた罰だから……」なんて耳元で囁いてきます……。
た、確かに急いでたので、帰省することは伝え忘れてましたけど! うぅ……お願いですから、早く離れてください!




