灰かぶりのティコ 365日の魔術学校300文字日記

二年生後期（後半）

656日目：やっぱり差は出ますよね……。

　八七代魔帝暦(まていれき)二四年・水瓶《みずがめ》の月第十六日・属性(水)・天気：晴れ

　今週も午後から第五屋外運動場で属性魔術《ぞくせいまじゅつ》の実技実習《じつぎじっしゅう》、その後期末試験《こうきまつしけん》の課題に取《と》り組《く》む炎属性学科一年生たちの監督《かんとく》をアーシェと一緒に手伝っています。

　しかし、やっぱり後期の間《あいだ》、普通に実技実習を受けていた生徒と授業中にマジケット大会の練習をしていた生徒では、かなり差《さ》がついてますね。

　前者はまだほんの数人ですが課題達成者も現《あらわ》れたうえ、多くの子が二百本以上の蝋燭《ろうそく》へ同時に火を灯《とも》せているのに、マジケット組《ぐみ》といえば……。

　現状、ギリギリ二百本に届いているカルド君とハール君は割《わり》と大丈夫そうですけど、他の生徒が凄く不安です。

　う～ん……これはシイア先生に相談して特別補習を開いたほうがいいかもしれませんね。