灰かぶりのティコ 365日の魔術学校300文字日記

二年生後期（前半）

565日目：少しやりすぎではアーシェさん？

　八十七代魔帝暦(まていれき)二三年・星蠍《ほしさそり》の月第十七日・属性(水)・天気：晴れ

「アーシェ先輩もぉ～ティコ先輩みたいな凄い炎属性魔術が使えるですかぁ～？」

　切《き》っ掛《か》けは属性魔術《ぞくせいまじゅつ》の実技実習中、今日から手伝いとして参加することになったアーシェへ、炎属性学科一年生の誰かが発《はっ》したそんな些細《ささい》な一言《ひとこと》でした……。

　結果、実習場所だった第五屋外運動場は現在、アーシェの放《はな》った爆発を伴《ともな》う炎属性魔術により地面は抉《えぐ》れ、運動場設備も一部が吹《ふ》き飛《と》び、ほぼ半壊的《はんかいてき》な状況に陥《おちい》っています！

　うん……生意気《なまいき》な後輩を黙《だま》らせるにしても、少しやりすぎではアーシェさん？　

　まぁ、私も前期に似たようなことをやらかしたので、あまり強くは言えませんけど……。

　しかし、これはまた色々と噂されそうですね……ツラいです。