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53日目:私はなにも気にしてません!
八十七代魔帝暦二二年・双児の月第二十三日・属性(土)・天気:曇り
魔術史Ⅰ、地脈学Ⅰ、数秘学基礎など午前中の授業を終えて昼休み。
ヌリアと一緒にリトラが待つ大食堂へ向かっていると、途中で金髪王子の一行と擦れ違いました。
十人ほどの生徒を引き連れ談笑しながら歩く王子。そうして、そんな彼の横には昨日の金髪縦ロールの姿が……。へぇ~、随分と親しげじゃないですか。
なるほど、彼女からすると私は王子にまとわりつく悪い虫なんでしょうね……まぁ、酷い誤解ですけど。なんですか、ヌリア? 別に怒ってませんよ?
しかし、大食堂に着くとリトラも私の顔を見るなり、なにかあったの? と心配そうに尋ねてきます。
もう! 二人ともいい加減にしてください。私はなにも気にしてません!




