灰かぶりのティコ 365日の魔術学校300文字日記

二年生夏休み

510日目：工事の終了と新しい施設

　八十七代魔帝暦(まていれき)二三年・聖女《せいじょ》の月第二十三日・属性(闇)・天気：晴れ

　夕方、第三図書館の地下書庫から学生寮へ帰ってくると、掲示板《けいじばん》の前に妙《みょう》な人だかりができていました。

　何事《なにごと》かと思い掲示物《けいじぶつ》を確認してみると、そこにはなにやら朝にはなかった『屋外《おくがい》水泳施設《すいえいしせつ》完成のお知らせ』なる新しい貼《は》り紙《がみ》が！

　どうも、ここ数日の工事はこのためだったみたいです。しかし、これほど短期間でこんな施設を完成させるなんて凄いですね。

　一年生の時、工事現場のバイトをしたから分かりますけど、騎士団の精鋭《せいえい》並《な》みに優秀な魔術師を大勢集めないと無理ですよ、これ？

　そんなことを考えていたら、どこからかカルド君の話し声が聞こえてきました。

　よ、よ～し……は、早く自室に戻って勉強の続きを頑張りましょう。