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508日目:アーシェからの妙な問いかけ……。
八十七代魔帝暦二三年・聖女の月第二十一日・属性(土)・天気:曇り
「ねぇ、気になる男子とかいないの?」
午後、第三図書館の地下書庫で『魔導司書見習い』の資格取得に向けた勉強をしていると、簡易ベッドに寝そべったアーシェが唐突に妙なことを尋ねてきました。
むぅ……なんですか藪から棒に? そのあまり彼女らしくない問いかけに、思わず勉強の手を止め、無言で訝しげな視線を向けると、
「例の三馬鹿とか絶対に貴女のことが好きでしょ?」
なんて、これまた意味不明な台詞がアーシェから返ってきます。
いやいや、それはない。ないですよ……。はい、この話題終了! 図書館ではお静かに! 私は勉強に戻ります!
しかし、驚きましたね。もしかして、アーシェは意外と恋愛脳なんでしょうか?




