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494日目:少しは認めてあげてもいい気がしますね。
八十七代魔帝暦二三年・聖女の月第七日・属性(土)・天気:晴れ
昼食後、第五屋外運動場へ向かうと、今日も未来の騎士団長様が独りで黙々と魔力制御訓練に取り組んでいました。
ふふっ、相変わらず私に気がついても視線を向けるだけで、挨拶すらありませんけど、額に汗して頑張る姿を見ると、少しは認めてあげてもいい気がしますね。
そんなことを思いながら、しばらく訓練を見守っていたんですが、やっぱり私の見様見真似では、あまり上達できないみたいです。
前回よりも少しマシになってはいるものの、どうしても五十本以上の蝋燭へ同時に火を灯すという、この課題における最初の壁を突破できずにいます……。
う~ん……これは多少強引にでも手を貸してあげたほうがいいかもしれませんね。




