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44日目：まだまだ噂は巡ります……。
八七代魔帝暦二二年・双児の月第十四日・属性(炎)・天気：晴れ
今日は金髪王子と履修が被っている占星術概論があったんですが……。
例の噂のせいで、妙な注目を浴びました。しかも、王子が普段と違い私とリトラからかなり離れた席に座ったので、噂の信憑性が増すおまけ付き。
彼からしたら気を遣ったつもりでしょうけど、逆効果ですよ、それ。人の心は星の巡りを読み解く以上に複雑怪奇で難解なんですから……。
授業後は、草根妖精のドラちゃんが心配なので様子を見に薬草園へ。
状況が悪化していないことを祈りながら鉢を確認すると……え？ 空っぽ？ なんで？
混乱する私に、家出では？ と小首を傾げるヌリア。嘘でしょ？ 自分で動けるといっても、これは想定外ですよ！ い、急いで探さなきゃ！
